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スイングを「殺してしまう」デスムーブとは、アメリカのトップコーチ、ジム・マクリーンの言葉だが、トップまでにデスムーブが起きると、それを取り返すため、通常のスイングには必要のない余計な動きでミスを取り戻さなければならない。つまり余計な動きを余計な動きで打ち消す。これでは本来のパワーがボールに伝わるはずがないだろう。今回は前回同様、特にやっかいなデスムーブ複合型を解説頂きながらその対処法を永井プロに教えて頂く。「今回は実際にボールを打ちながらデスムーブを考えていきましょう。テークバックでのクラブの使い方がポイントになります。」
フェースが開きすぎるデスムーブAとインサイドにクラブが外れるデスムーブBが合わさったデスムーブ複合型は、ボールが右に飛び出す要素が二つも揃っています。この状態でボールを真っ直ぐ打ち出すためにはフェースを大きく返して巻き込むか、身体の動きで引っ張り込まなければボールは真っ直ぐ飛びません。つまり無駄な動きを打ち消すために無駄な動きをするわけですから、根本の無駄な動きをなくさない限り、効率良いスイングには辿り着けません。結果的にボールが真っ直ぐ飛べばいいのですが、ここがゴルフの奥深いところでもあります。
今回説明しているデスムーブは、アドレスからトップまでのミス。走り幅跳びに例えると助走の段階で起きてしまう動きです。助走でのミスをジャンプで取り戻すのは不可能です。デスムーブは総じてターゲットに対し、右方向に飛ぶスイングエラー。これはゴルフクラブの構造も大きく影響しています。デスムーブAはフェースの過剰な開き、デスムーブBのクラブのインサイド方向への外れ等、これらの動きはフェースもクラブも横方向へ倒れる形で、一般的に“クラブが寝る”という言葉で表現されています。
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