シングルへのフィーリング至上主義 第9回 その練習、実になっていますか?
どうして上達しないのか?
短期間でシングルの域に到達した人。月1回~2回程度の限られたラウンド数でも、着実に上達していく人。そして、いつまで経っても、なかなか上手くならない人。その違いは何でしょう?
もちろん、運動神経や身体能力の差もあるでしょう。しかし、なかなかレベルアップできない人は、まず明らかにその練習の仕方がマズいと言えます。こんな人いませんか?
ムダにたくさん打つ人
人より1球でも多く打つという、ゴルフに対する心意気は買いましょう。1回の練習で数百球も打って、とても練習熱心ですが、それがレベルアップに繋がるかどうかは別の話・・・。
特に、オートティアップを使うと、グリップもセットアップも変えず、体力の続く限りに、何球でもバンバン打ててしまいます。ストレス解消できるし、運動にもなるとは思いますが、明確な課題もなく、1打1打にただ一喜一憂しているだけではありませんか?
ターゲットなんか一切お構いなしの人
あるいは、ひたすら理想のスイングや弾道を追い求めているのか、ターゲットなんかお構いなしの人。グリップを変えないでバンバン打つ人と同様、ターゲットに臨む意識はかなり虚ろ。ゴルフってそんなスポーツでしたっけ?限られた時間で、濃い練習をするなら、より実戦的な練習に時間を割くべきです。
1回の練習は50球程度と決めましょう
まずは、やたらに打つことをやめて、1回の練習の球数を50球程度と決めてしまいましょう。そこから、練習の仕方が変わってくるはずです。スイング作りを目指している人は、球を打つよりも、しっかりと素振りをする回数を増やせば良いのです。
練習場でアベレージゴルファーを見ていると、素振りが圧倒的に少ない人が目立ちます。でも、素振りでできないことは、本番でもできないということを肝に銘じてください。
必ずターゲットを決めること
実戦を意識した練習で、絶対に欠かせないのが、ターゲットを狙う意識です。グリップもスタンスも変えずに、べらぼうに打ちまくるのはダメ。1回50球と決めたのですから、限りある1打1打を実のあるものにしたいものです。
そのためには毎回、狙うターゲットを変えて、そのたびに一からセットアップするようにしてください。そして、狙い通りに行かなかったときに、スタンスに狂いがなかったか、スクエアにセットアップできていたか、毎回検証するようにしましょう。
クラブを替えてバーチャルラウンド
より実戦を意識した練習をするなら、実際のラウンドを想定して、クラブを毎回替えるのもオススメです。たとえば、パー5なら、ドライバー、フェアウェイウッド、ショートアイアンのような順にクラブを替えるのです。
もちろん、毎ショットごとにターゲットを変えて、セットアップのルーティンをきちんとこなすことが大切です。コースではドライバーばかりを立て続けに打つようなことは、決してしないわけですし、この方がはるかに実戦的な練習ができるはずです。
スイング作りは自分が実験台
スイング作りは、自分にとって、もっとも再現性の高く、安定したスイングを追求することがゴールです。ですから、練習では自分を実験台だと考え、その試行錯誤を楽しんで欲しいのです。
実験してみるポイントは山ほどあります。たとえば、グリップを変えてみる、握る強さを変えてみる。スタンスの幅を変えてみる。振る速さを変えてみる。ルーティンを変えてみる。その日のポイントを定点に絞って、じっくりと検証し、実験を積み上げていってください。間違っても、最初から最後までマン振りなんてことのないように!
【撮影協力】エイム ハイ ゴルフスクール
【お知らせ】タイガーの元コーチ、ハンク・ヘイニー氏主催のジュニア大会「IJGTアジアンサーキット日本大会」が8月に静岡で開催!
松本進 プロフィール
スイング分析よりも感覚や心理を重視し、日本のゴルフレッスンに新機軸を与える気鋭のゴルフコーチ。米国でも有数のスポーツ・サイコロジェストであるデビッド・ライト氏と、元タイガー・ウッズのコーチであるハンク・ヘイニー氏から直接学び、双方からの公認を受ける。データを元にプランを立てていく指導法が注目され、現在はツアープロを中心にアマチュアゴルファー、そしてビジネスマンへのコーチングと幅広い指導で活躍中。
主な著書に「なぜ打ちなおしの一打はいいボールが打てるのか(実業之日本社)」、「ゴルフ、あっというまに上達する極意。(ゴルフダイジェスト新書)」、「マインドアンダーパー(幻冬舎)」。
レッスンカテゴリー
- 基本動作アドレス グリップ スイング ドライバー バンカー 練習ドリル
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- スイング改善アドレス グリップ 振り遅れ インパクト フォロー
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