振っても飛ばない形を知る

テークバックで足りないと思えば、インパクトで強く入れたり、思わずすくい上げる動作が入ってきます。距離が近くなると、強すぎると思った瞬間緩んだりしてミスを誘います。振ってもそれ以上は飛ばないという、自分なりの距離感がないので、強く入れたり、すくったり、緩めたりとインパクトで慌てて調整する破目に陥るのです。3つの打ち方とは、その形でセットすれば、一定の距離以上は飛ばない形を、あらかじめ作るということです。

50ヤードのスイング

50ヤードはスクエアなスタンスのままで、腰から腰まで緩めず強めず、しっかりと振ります。人によっては、腰から腰で40ヤードとか50ヤード以上という人もいるでしょう。とにかく、9時から3時までの振り幅に固定して、自分はどのくらい飛ぶのかを把握してください。ちなみに、70～80ヤードの距離では、セットアップは同じスクエアで、振り幅を肩から肩まで緩めずに振っていきます。

30ヤードのスイング

30ヤードくらいのスイングになると、腰の回転をあまり使わずに振る形に変えます。つまり、セットアップであらかじめ腰を目標方向に開いた形にしておくのです。そうすれば、しっかり打っても、大きく飛んでしまうことはありません。セットアップは、前回の正しいオープンスタンスが基本。ボールを中央にセットしたら、体全体を目標方向に開き、上体だけをスクエアに戻して、グリップを決めます。その形で、腰から腰くらいの振り幅で、しっかりと打っていきましょう。

10ヤードのスイング

10ヤードのスイングは、スイングというよりはパットのストロークに近くなります。セットアップは脚をそろえて、ボールを体の中央にセットし、体全体をオープンにしたら、上体をスクエアに戻す。ここまでは30ヤードのスイングと同じ。ただし、振るときには、パットのように腕だけを振るようにしてストロークします。一番振っても、それ以上はいかないという距離感をつかんでください。ヒールを浮かせてトゥーで打つようにセットすれば、もっと球足を殺すことができるので、下りのアプローチでも怖くありません。

自分なりの4つの距離感を知る

ラウンド前の練習として、確かめておきたいのは、4つの距離感です。前述した通り、スクエアスタンスでの肩から肩の振り幅と、腰から腰までの振り幅。そして、スタンスをオープンにした腰から腰。最後に、腕だけのストロークでの距離感です。ラウンドでは、この4つの振り方で4つの距離感だけで対応します。中途半端な距離になった場合は、単純に番手を変えればいいのです。

80ヤード以内では3ストロークをパーに

もう一つ、ショートゲームが楽しくなるスコアの付け方をご紹介しましょう。それは、80ヤード以内は3ストロークをパーにすること。そして、80ヤード以内のパープレーを目指してください。80台で回る人は4アンダー前後、70台の人は5アンダー以下の数字になるはずですが、この80ヤード以内のスコアが縮まれば、全体的なスコアも大きく縮まってきますよ。こうすれば、ティショットやセカンドショットで失敗しても、80ヤード以内を別のゲームとして新たに楽しめるし、ショートゲームが確実に上達しますよ。