見た目、打感、扱いやすさに満足

【ミーやん】テーラーメイドから新しいアイアンが2モデル登場しているのですが、基本的に量販店では流通していなくて、テーラーメイドのウェブサイトからカスタムクラブとして購入する仕組みになっています。そのモデルのひとつが、こちらの『P770 アイアン』です。クラブのカテゴリーとしてはアスリート向け。ボディにはS25Cの軟鉄鍛造が使われていて、7番よりも長い番手のバックフェースには、なんと70グラムものタングステンが装着されています。

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【ツルさん】僕は今年の1月末にアメリカのPGA SHOW（ゴルフの見本市）でこのアイアンを初めて見たのですが、それ以来とても気になっていたんです。もちろん、試打するのはこれが初めて。構えてみるとヘッドが小ぶりで、とてもシャープな印象を受けます。均整がとれた、とてもいい顔をしているアイアンです。

【ミーやん】打ってみると、ヘッドが小さいわりに安定感があります。ボクのようなエンジョイゴルファーが打っても、ヘッドが動きすぎて手に負えない感じはありません。これが70グラムのタングステンの効果なのかも知れません。

【ツルさん】僕は一発打ってみて、ずっしりとした重厚な打感にまず驚きました。複合のヘッドですが、手応えが分厚い！ まさにボールを芯まで打ち抜いているようなフィーリングが得られます。このヘッドは、通常の3倍の圧力を掛けた鍛造工程を経て作られているそうですが、この打感には本当にビックリです。

【ミーやん】しかし、いかんせん飛びませんね…。自分のアイアンよりもシャフトが重く、ロフト角が寝ているせいもありますが、がんばって振り抜いて、やっと150ヤードでした。

【ツルさん】飛びを求めて作られているアイアンではないので、それは仕方ありません。僕には、このぐらいのロフト角設定がちょうどいいし、このアイアンが特に飛ばないとは思わないですよ（笑）。

【ミーやん】球の上がり方やスピン量は、いたって普通でしょうかね。

【ツルさん】驚くほど球が上がるわけでもなく、ロースピンでもありません。アスリートゴルファーにとっては適正弾道、適正スピン量だと思います。70グラムのタングステンは、ヘッドの低重心化よりも慣性モーメントの向上に大きく寄与しているように感じます。ヘッドの見た目よりもストレートに打ちやすく、意外と扱いやすいです。特徴を挙げるとすれば、左へのミスが出づらいことです。ヘッドが小ぶりなアイアンには球のつかまりが良すぎるクラブが多いのですが、この『P770』は左を気にせずに打っていけます。ところで、このアイアンはプロも誰か使っているんですかね？

【ミーやん】女子プロの松森彩夏が『P770』を使っているみたいです。カスタムクラブとして販売されているもうひとつのモデル『P750 ツアー プロト アイアン』は、マスターズを制したときにセルヒオ・ガルシアが使っていましたね。『P770』よりもヘッドが小さくて操作性がいいモデルらしいのですが、ボクには難しすぎて打ちこなせそうにないのが安易に想像できます（笑）。

【ツルさん】シャープな見た目のアイアンが好きだけど、できるだけまっすぐ飛ばしたい、打感にもこだわりたい人には、この『P770』は最適です。ここ数年のテーラーメイドのアイアンのなかでは、個人的には抜きんでていいアスリート向けアイアンだと思います。

■ 試打クラブのスペック

テーラーメイド P770 アイアン
番手：7番、ロフト角：33度、シャフト：ダイナミックゴールド S200
発売日：2017年3月、価格：6本セット税抜13,2000円(税込142,560円)

■ マイクラブ情報

ミーやん：ブリヂストン ツアーステージ Xブレード 709 CB（番手：7番、ロフト角：32度、シャフト：日本シャフト NSプロ 950GH、フレックスS）
ツルさん：ブリヂストン ツアーB X-CB アイアン（番手：7番、ロフト角：32度、シャフト：日本シャフト NSプロ モーダス3 ツアー105、フレックス：S）