まさにXXIOとSRIXONの“いいとこどりドライバー” スリクソン「ZXi RKT MAX」
今秋最大の注目作「スリクソン ZXi RKT(ロケット)」シリーズ。すでに国内外の契約プロが実戦投入を始めているが、歴代シリーズで常に高い人気を誇るのが寛容性重視の「MAX」だ。今作は慣性モーメントをさらに高めながら飛距離性能も向上。スリクソンらしい力強い弾道と高い安定感を両立させた。ギア知識が豊富なミタさんがヘッドの特徴を解説。飛距離性能、打感、構えやすさを、アスリートゴルファーのコウタロウ(HS50m/s)とベテランゴルファーのシオさん(HS40m/s)が試打し、分析した。
スリクソン史上屈指の“高MOI” 前作を超える寛容性へ
【ミタさん】
今回紹介するのはスリクソンの「ZXi RKT MAX」。シリーズで最も慣性モーメントが大きいタイプです。
【シオさん】
前作の「ZXi MAX」から何が変わったんですか?
【ミタさん】
前作も慣性モーメントは大きかったのですが、今回の「ZXi RKT MAX」は上下方向も左右方向も慣性モーメントがさらに大きくなっています。
【コウタロウ】
どうやって慣性モーメントを上げたんですか?
【ミタさん】
形状としては後方部分にさらに膨らみを持たせて投影面積を大きくしています。重心を深く、低くしたことも慣性モーメントアップにつながりました。
【コウタロウ】
慣性モーメントを大きくすると飛距離が物足りなくなりそう。
【ミタさん】
そこが「RKT」のすごいところで、ダンロップで計測したデータによると、前作の「MAX」より飛距離性能が4ヤード伸びています。
【コウタロウ】
飛距離が伸びた要因は?
【ミタさん】
今回の「RKT」は構造もフェースも大きく見直しています。なかでも最大の進化がフェースです。「ゼクシオ14」と同じ「VR-チタン」を採用したことで、インパクト時の粘り感と加速感が向上し、ボールスピードアップにつながっています。また、スリクソン独自の「リバウンドフレーム」も改良し、さらに大きなたわみを実現しています。
【コウタロウ】
「ゼクシオ14」と同じフェースを採用して、寛容性も高めるとなると、ゼクシオとの差別化が気になるところです。
【シオさん】
私が気になるのは弾道ですね。正直に言うとコアモデルは高さが出せなかった。それが「MAX」で解決できるかどうか…。
コアモデルより球が上がる!右への大ミスが出ない「MAX」
【コウタロウ】
ヘッドはたしかにコアモデルよりも大きく見えますね。
【シオさん】
でも構えにくさはない。日本メーカーはこういうところは上手いですね。高MOIのヘッドでも据わりやフェースの見え方にストレスがありません。
【ミタさん】
打った印象はどうでしたか?
【シオさん】
コアモデルに比べると高さが出るし、つかまりもいい。これなら私でも安心してコースで使えると思いました。私は4モデルの中で「MAX」が一番飛びました。打球音もコアモデルより甲高い金属音で爽快感があります。
【ミタさん】
データでは打ち出し角が1度、バックスピン量が500回転増えたので、打球は上がるようになりましたね。シオさんは他のモデルよりキャリーで10ヤード以上飛んでいました。
【コウタロウ】
たしかにやさしいし曲がらない。打球も吹け上がることなく安定しています。他メーカーのMAX系と違うのは、右方向へのプッシュアウトが1球も出なかったこと。とにかく大きなミスが出にくいので、OBの不安はかなり減ると思います。飛距離で攻めるというより、防御力でスコアを作るタイプのドライバーですね。
【シオさん】
私のヘッドスピードだと純正シャフトの「ディアマナ ZXi-II 50S」がすごく振りやすかった。高さも出るし、振った以上にヘッドが走ってくれる感じがありました。「MAX」のヘッドとの相性も良かったです。
【コウタロウ】
「MAX」モデルではありますが、直進性だけに振り切った感じはありません。適度な操作性も残されているので、やさしさと扱いやすさのバランスが取れたモデルだと思います。
【ミタさん】
どんなゴルファーに向いていますか?
【シオさん】
今回のシリーズで言えば「コア」「LS」「TR」は私にはハードでしたが、「MAX」なら十分に使える。ヘッドスピード40m/s前後のゴルファーが使えるスリクソンでした。
【コウタロウ】
「MAX」モデル特有の振りにくさや鈍さが抑えられているので、ヘッドスピード45m/s以上のゴルファーでも、シャフト次第で十分に使えると思います。特にスイングテンポがゆったりしていて、安定したスイングができる人とは相性が良さそうです。
【ミタさん】
「ZXi RKT MAX」は歴代スリクソンシリーズの中でもトップクラスの慣性モーメントを備えたモデルです。スリクソンらしい力強い弾道はそのままに、寛容性を大きく高めた。それでいて高MOIモデルにありがちな振りにくさは抑えられていて、扱いやすさも確保している。打感や打球音もゼクシオに通じる心地良さがある。「やさしいドライバーが欲しい。でもゼクシオは軽すぎる」。そんなゴルファーに試してほしい1本ですね。
【シオさん】
今年打ったドライバーの中でも、一番安定感がありました。
まとめ
試打したクラブのスペック
スリクソン ZXi RKT MAXドライバー
●ロフト角:10.5度(シオさん)、9度(コウタロウ) ●ディアマナ ZXi-II50(シオさん)、シャフト:26ベンタス TR ブルー6(コウタロウ) ●硬さ:S(シオさん)、X(コウタロウ)
ミタさん プロフィール
1978年生まれ。かつてのサッカー少年が父の影響でゴルフを始めたのは高校生のとき。2014年にゴルフテックに入社し、レッスンコーチ兼クラブフィッターとして活躍した。現在はギア知識を活かして、コンテンツの企画を担当。洋服や車など好きな「モノ」への探求心が人一倍強く、作り手の素材や製法へのこだわりが大好物。デニムやスニーカーへの知識も豊富。
コウタロウ プロフィール
1985年生まれ。「日本一の漫才師」を夢見た幼少期を経て、学生時代はゴルフに没頭。日本アマなどに出場した。日本プロゴルフ協会(PGA)ティーチングライセンスを取得した2012年にゴルフテックに入社。長年、レッスンコーチを務めていたが、現在はコンテンツに出たり、作ったりしている。ヘッドスピードは50m/s前後。持ち球はフェード。最近は四十肩との付き合い方を模索中。
シオさん プロフィール
1967年生まれ。GDOでは古参の編集部員。若い頃は小ぶりヘッドのドライバーとマッスルバックのアイアンを愛用していたが、近年ではミスに強く、飛ばせるギアを好んで使用している。ヘッドスピードは40m/s前後。ミドルアイアンでグリーンに止まる球が打てないことが最近の悩み。持ち球は低めのドロー。平均スコアは80くらい。