M6 ドライバー/ヘッドスピード別試打
筒康博「Mシリーズ史上、寛容性No.1」
―率直な印象は?
「過去のMシリーズ、いや、いままでのテーラーメイドのドライバーの中でも一番、寛容性が高いモデルだと思いました。Mシリーズの偶数(「M2」「M4」)の“やさしさ”をしっかり進化させた最新モデルだなといった印象です」
―やさしさが進化…?
「はい。何と言っても、あれだけトウ側、ヒール側と、あちこち打点ミスをしたにも関わらず、球筋にまったく影響がありませんでした。飛ぶというより朝イチから最終ホールのティショットまで、トータルで安定したショットを打ちやすいクラブではないかと思います」
―シャフトは?
「純正シャフトとの完成度が非常に高いです。今回使用した『フブキ TM5 2019』とヘッドとのマッチングが良かったので、振りやすさやミスへの寛容性、それに加えて格好良さも含め、一般ゴルファーの多くのニーズに何も考えずに応えてくれるクラブだと感じました」
―「M5」と比べてどう?
「『M5』は打感のしっかり感というか、振れてくると『M6』の物足りなさを補う打ち心地を与えてくれるクラブだと思います。ただ、若干その差はあるものの、これまでのMシリーズ 奇数・偶数の流れから考えて、両者はとても近くなった印象を受けます」
―両者が近い?
「はい。『M5』はしっかり感はあるものの、やさしさを感じます。『M6』は振りやすさはあるものの、しっかり感がないわけではありません。そのような部分で、お互いの違いがなくなったのだと思われます」
―選ぶ層が重なっている?
「うーん…。重なったというより、選ぶ範囲が広がったというニュアンスのが正解だと思います。重心深度や機能軸の違いというより、ウエイトを移動させて微調整したいから『M5』を選ぶ。それぞれのカスタムシャフトのラインアップを見て選ぶ。純正シャフトの違い(『M6』の『フブキ TM5 2019』/『M5』の『クロカゲ TM5 2019』)でどちらが自分に合っているかを考えて選ぶ……といった具合に、両モデルの選び方が広がったと言えると思います」
■ 筒康博(46)
変幻自在に球を操るクラブフィッター。クラブフィッティング&レッスンスタジオ「PCM Labo」総合コーチ。プロアマ問わず7万人以上のゴルファーにアドバイス経験を持つ。身長168cm。