マトリックス図2021年春は人気シリーズが進化 新作ドライバーのマトリックス図を大公開
2021/03/21
2021年春モデルの新作ドライバーが出そろった。テーラーメイド「SIM」の後継モデル「SIM2」シリーズ、3代目となるキャロウェイ「エピック」シリーズなど、4社10本のヘッド性能を調査。レッスンスクール「ゴルフテック」の三田貴史コーチが作成したマトリックス図とともに、今春モデルの傾向を紹介する。(※可変ウェイトモデルはニュートラルの状態に設定)
高MOI・低スピンのトレンド化が進む
縦軸は「バックスピン量」で、上に行くほどスピン量が多くなり、下に行くほど少なくなる。横軸は「球のつかまり」で、左に行くほどつかまりが良く、右に行くほど抑えられた性能となる。比較する際の参考として、昨秋発売のピン「G425 MAX ドライバー」も加えた。
図を見ると、10モデルとも横軸の「つかまりやすさ」は中央付近に配置されている。この傾向は2020年秋モデルのドライバーでも多く見られたが、ヘッドの高MOI(慣性モーメント)化による影響が大きい。高MOIのヘッドは重心距離が長くなるため、フェースセンターに重心が寄りやすく、つかまり具合がニュートラルに近づく。三田コーチは「昨年のモデルと比較すると、特にSIM2シリーズの3タイプがいずれもセンター寄りに推移しており、SIMシリーズと比べて全体的につかまりが良くなったと思います」と分析する。
高MOIモデルは近年の主流となりつつあり、三田コーチによれば「前作と比べてMOIが下回っているモデルはほぼありません。同じ程度か上昇しています」とのこと。ミスヒットに強く、曲がりにくい性能への進化が継続しているようだ。
縦軸の「バックスピン量」に関しては、「SIM2 MAX ドライバー」「エピック MAX ドライバー」「TSi1 ドライバー」などの寛容性が高いモデルを除く全体の7割が、昨秋発売のG425 MAXよりも低い位置にある。これはドライバーの低スピン化も進んでいる傾向を示しており、スピン量が多くて飛距離を落としやすいゴルファーにとっては、強い弾道で飛距離アップを狙えるモデルとなっている。
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