クラブは“顔”が命!クラブは“顔”が命! 2018秋の最新アイアンを見比べ隊
いま気になる! 最新モデル14本を徹底解説
秋の新作ドライバー特集に続いて、同シリーズの新作アイアンも続々と登場。粒ぞろいのラインアップを一気に見比べたい!ということで、最新モデル14本をクラブ設計家・松尾好員(よしかず)氏の解説付きで並べてみた。
フェード弾道がイメージしやすい「Z585」
同シリーズ「Z785」より強めのグース設計で、ソール幅も広くやや球をつかまえやすい印象です。フェースのヒール側の高さが低く、アドレスでフェース面が三角形のように見えることで、ボールを左方向に打ち出しやすく、フェード系の弾道をイメージさせやすい顔に仕上がっています。
つかまりを抑えたストレートネック「Z785」
ストレートネックでスクエアに構えやすい顔です。同シリーズの「Z585」より少しつかまりを抑えた印象を持たせていますが、全体的には形状も雰囲気もほぼ同じような顔となっています。フェースのヒール側の高さが低く、フェード系の弾道が打ちやすい印象も同じです。
7Iが5Iに見えるロフト設定「M グローレ」
強いグースネックと左右の幅が長いフェース面が特徴です。スコアラインの位置がやや先端(トウ側)寄りに位置しているので、トウ側寄りの打点に強そうな印象。超ストロングロフト設定になっているため、見た目は7番ではなく5番アイアンのような仕上がりとなっています。
ヒールから入れる軌道にマッチ「TW747 Vx」
ストレートネックと実にオーソドックでクセのないフェース、タイプを選ばない全体形状が特徴です。スコアラインの位置が微妙にヒール寄りに設定されているため、スイング中にヒール側を引きつけてボールをヒットさせるフェード系弾道をイメージしやすい顔と言えます。
TWの雰囲気&つかまり感「TW747 P」
同シリーズ「TW747 Vx」と雰囲気はほぼ同じですが、少しグースが入っており、やや球をつかまえやすいイメージが出ています。「Vx」と違う点はフェースのトウ側がやや高く、少しアップライト感が出ている点で、より球をつかまえてくれる安心感を持たせています。
スクエアに構えやすい四角形「i210」
フェースのヒール側の高さを高くすることで、フェース面が四角く見え、アドレス時にスクエアに構えやすい設計となっています。またトップライン(フェース上部の厚み)が薄めのため、ヘッド自体がややコンパクトな造りに見えるようになっています。ロフト角が大きめなので、球は上がりやすい印象を与えてくれます。
性能とは裏腹のシャープな見た目「i500」
マッスルバックのように見えて、実は中空アイアンという個性的なモデルです。「i210」より1番手ロフトが立っている設定となっていますが、「i210」よりソール幅が狭く、ストレートネック感が出ていることで、構えた時にシャープな印象を与えてくれます。
UTのような雰囲気「UD+2」
強いグースネックと長いフェース面、そして上下の高さが低いシャローフェースが特徴です。バックフェースの大きさで、広いソール幅を想像させ、ユーティリティのような雰囲気を持たせてくれます。超ストロングロフト設定で、ほかのモデルと比べてフェース面が立っているのが明らかに分かります。
米国向けのような逃げ顔「ミズノプロ 319」
ストレートネックで、トップラインが直線的にできていることで、フェース全体として“逃げ感”のある印象です。国産でありながら米国モデル風なイメージ。ロフト設定がやや大きいため、球が上がりやすい印象が持てます。軟鉄の素材とブランドイメージで、打つ前からそのやわらかい打感を連想させてくれます。
「319」よりミスに強そう「ミズノプロ 719」
「319」より少しグースが入っており、球をつかまえやすいイメージが少しだけ出ている印象です。また、スコアラインの位置が少しトウ側寄りに位置していることで、先端側の打点ミスに強そうなイメージが持てます。素材は同じく軟鉄鍛造で、こちらもやわらかさを連想させてくれます。
つかまりを抑えたオーソドックス顔「X-CB」
ストレートネックでスクエアに構えやすく、オーソドックスで誰もが違和感なく構えやすいフェースの全体形状です。「X-CBP」よりフェースのトウ側が低く、全体的にややフラット感があることで球のつかまりすぎを防いでくれる印象。左へのミスが多い人には最適なモデルです。
やさしさのあるオーソドックス顔「X-CBP」
「X-CB」のオーソドックスな雰囲気を残しながら、より強めのグースで、厚めのトップラインに仕上がっていることで、よりやさしいモデルという印象を持たせてくれています。少しフェースのトウ側が高くできていて、球をつかまえる雰囲気が出ています。ポケットキャビティのやさしさがしっかり伝わる顔立ちと言えます。
球を包み込むようなイメージ「RS」
強いグースネックと、トウ側の角張り感のない丸みのあるトップラインにより、全体的に球を包み込むようなイメージを与えてくれます。構えた時点でつかまりの良さを感じさせてくれるアイアン。リーディングエッジ(フェース下部の刃)側にも丸みがあり、よりやさしさを演出している印象があります。
フォージドだけどやさしい「RSフォージド」
「RS」より上級者用モデルですが、同じように丸みのあるトップラインとグースが少し入っていることで、同じようにつかまえやすい雰囲気が出ています。ただ異なるポイントは、フェースのトウ側が低く設計されていることでフラットな印象があり、つかまりすぎを防いでくれる部分です。
26度から34度まで… ストロングロフト順
自分好みの“顔”は見つかっただろうか? 最後に全14本のロフト角を小さい順で並べてみた。現在7番アイアンの平均ロフト角は30度と言われ、大小4度の間(26度から34度の間)に14本がおさまっていることが分かる。アイアンセットを選ぶ時のポイントとして把握しておこう。
クラブは“顔”が命! 記事一覧
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松尾好員(まつお・よしかず) プロフィール
神戸大学工学部卒業後、住友ゴム(ダンロップ)に入社し、クラブの設計開発に携わる。世界4大メジャーで最も多くの選手にクラブを提供した日本人クラブデザイナーとして知られる。現在ジャイロスポーツを主宰。
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