“シャフト目線”で考える中古ショッピング ポイントは「互換性」「信用」「純正orカスタム」

“シャフト目線”で考える中古ショッピング ポイントは「互換性」「信用」「純正orカスタム」
1万円以下中古ドライバーコーナーから、シャフトをチェックする筆者

中古クラブを探す際、多くのゴルファーはヘッドに目を奪われがちだ。しかし、現代のクラブ選びにおいて、弾道や振り心地を決める上での主役はシャフトである。中古ショップの在庫は、目線をシャフトに移すだけで見方が変わる。それが“宝の山”になることも少なくないのだ。

シャフトの賞味期限と互換性が生む資産価値

カーボンシャフトは直射日光や湿気、急激な温度変化を避けて適切に保管されていれば、性能を長く維持できる。素材は進化しているが、正直なところ、20年前のシャフトと最新モデルのあいだに“圧倒的”な性能差があるとは言えない。

重要なのは新しさではなく、スイングとの相性(しなりの量と戻りのタイミング)である。ツアープロでも、岩田寛は2006年発売のグラファイトデザイン「ツアーAD PT」を替えられない。松山英樹は2009年の「ツアーAD DI」を今も愛する。古いモデルは、コスメ(シャフトの装飾)によって使用感があるように見えるが、価格的には魅力充分だ。小平智が使う「ツアーAD クアトロテック」(2007年)などは1万円を切る中古ドライバーに装着されていることも珍しくない。

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岩田寛のツアー選手権優勝時のドライバーには、PTが挿さる

シャフト交換を考えたとき、スリーブ、いわゆるカチャカチャの互換性を長期間維持しているヘッドメーカーはゴルファーにとって強い味方になる。代表格がタイトリストで、2010年登場の「910D」から最新の「GTS」シリーズに至るまで、ドライバー用スリーブの互換性が保たれている。

テーラーメイドは2013年発売の「R1」、キャロウェイは2013年の「レガシーブラック」から、ピンは2019年の「G410」以降のドライバーに現在まで互換性が保たれている。なお、主なメーカーのうちピンとテーラーメイド以外はフェアウェイウッドとドライバーのスリーブには互換性がないものが多いので注意が必要だ。

中古シャフト選びで失敗しないためのポイント

“シャフト目線”で考える中古ショッピング ポイントは「互換性」「信用」「純正orカスタム」
ヘッドから目線を下げれば名シャフトが格安でゲットできるかも?

ひとことで人気のカスタムシャフトと言っても、新品時に装着されていた「メーカー純正カスタム」と、後から手を加えた「リシャフト品」では中古市場における立ち位置が決定的に異なる。

純正カスタムは、ヘッドメーカーの組み立てラインで装着され、チップカットの長さやバランスといった品質のばらつきが少ない。そのため買取り価格も下がりにくい。一方、リシャフト品は工房などで後から装着されたもの。前のオーナーに合わせて調整されているため、査定は低くなる。ただし、自分に合ったものが見つかった場合は非常に高いコスパを誇る。

“シャフト目線”で考える中古ショッピング ポイントは「互換性」「信用」「純正orカスタム」
メーカーカスタムはホログラムシールなどで確認できる

買取り価格を重視するなら純正カスタム一択だが、自分が使い倒す前提なら、素性がしっかりしたリシャフト品の発掘は、高性能モデルを格安で手に入れるチャンスになりうる。

ネットオークションとフリマのワナ

インターネットオークションやフリマアプリを覗くと、人気シャフトが装着されたドライバーが魅力的な価格で並ぶ。しかし、落とし穴には注意しよう。近年は精巧な偽造品(コピー品)が急増しており、スマートフォンの写真だけで真贋を見分けるのはプロでも至難の業だ。模造品の多くは本物と比べて妙にツヤがあったり、ロゴの大きさが違ったりするので、見分けられないこともないが…目利きが必要となる。

さらに恐ろしいのは、写真では決して見えないダメージ。下処理の不備によるシャフト抜けの痕跡や、抜き差し(熱入れ)の繰り返しによる接着部分の炭化・劣化、あるいはスリーブに非純正品(粗悪な互換パーツ)が使用されているケースもある。スイング中にシャフトが抜けると、周囲を巻き込む重大事故につながりかねない。

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2006年当時のツアーAD PTのコスメと現在のコスメ。中身は同じだ。替えられない良さがある。

その点で言えば、大手中古ショップや、その中古ECサイトに並ぶ商品は、熟練スタッフによる厳格なチェックが入ったものなので安心感があるだろう。確かにネットオークション・フリマの価格は魅力的だが、スリーブとシャフトの接合部やシャフトの傷などは写真を細かくチェックしたい。出品者の評価も購入時の重要なファクターだ。

スリーブの互換性が長く続くヘッドを使っている限り、過去に使っていたシャフトはすべてストックに、財産になりうる。「純正品か、リシャフトかの見極め」「中古ショップの検品による安全性の確保」、そして「スリーブの互換性を活かした型落ちハック」。この3点を頭に入れておくことで、予算を活かしたギア選びが可能になるはずだ。(文・田島基晴)

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田島基晴 プロフィール

1963年生まれ。ゴルフギア好きが高じて、地元広島に中古ショップ「レプトン」のゴルフ部門を設立。現在は店舗で得たギア知識を活かし、ゴルフライターとして活躍。YouTube動画の企画編集やブログ執筆など活動は多岐にわたる。

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