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フェースを閉じればインから下りる!

開いたフェースをどう戻す?

テークバックで最終的にどの程度フェースが開いているのか、トップでのフェースの向きを見ればすぐに分かります。フェースを開かせないテークバックでは通常、フェース面が真上を向いているはずですが、それと比較すると、前田さんの場合は、かなり開いていることが分かります。ここから腕のローテーションを積極的に使って戻すのか?あるいは、最初からフェースをシャットに保って、テークバックでフェースを開かせずボディーターンで掴まえるのか?2つの選択肢があります。

リストターン比率は7.3でした

2つの選択肢を選ぶ際、決め手となるのが、磁気センサーによるリストターン比率。リストターン比率は、インパクトでのグリップスピードに対するヘッドスピードの比率です。リストターンタイプの人は、インパクト付近でグリップスピードが落ち、急激にフェースがターンし、リストターン比率の数字は高くなります。逆に、ボディターンタイプは、グリップのスピードが落ちず、比率の数字は低くなります。12以上は完全なリストターンタイプで、8以下は完全なボディターンタイプ。そして、前田さんは7.3でした。

積極的なローテーションでは掴まえられません

テークバックでフェースが開いても、腕のローテーションで戻せれば良いのですが、前田さんは完全なボディターンタイプ。リストワークで掴まえようとするのは、避けるべきなのです。そうなると、あらかじめシャットフェースで構えて、スイングでは一切フェースを開閉させないボディターンスイングを磨くことが、レベルアップするための近道なのです。前田さんの場合、クラブヘッドを正面に戻すと、もともとフェースが開き気味で構えていたことも分かります。

フェースを開閉させない構え

プロのアドレス時の腕とクラブの形を見れば、リストを使うタイプかボディターンタイプかが分かります。リストターンタイプは大文字の「Y」字、ボディターンタイプは小文字の「y」字。前田さんのアドレスを見ると、リストターン比率はボディターンタイプなのに、アドレスは大文字の「Y」になっています。まずは、アドレスからボディターンタイプに変えていきましょう。

一定したシャットフェースを作る

クラブを水平に持って、まずは左グリップを決めてしまいましょう。左腕をリラックスさせて、グリップを上から自然な形で握ります。このとき、上半身と平行なフェースの向きをスクエアとして、それよりもややクローズになるように調整し、左グリップを決めてしまいます。こうすればグリップに対するフェースの向きはいつも一定になります。あとは、左グリップに合わせて右のグリップを決め、ボールにセットする際に、ハンドファーストにすれば、小文字の「y」字グリップが出来上がります。

あとは体の回転で振るだけ!

小文字の「y」字に正しくセットできたら、あとは腕と上半身を一体にして、体の回転で打つだけ。腕を返す必要は一切ありません。前田さんの場合、テークバックで右にスウェーして、スイング軸が左に傾く癖があるので、テークバックではアドレス時の右膝の角度をキープすること。そうすれば、スイング軸が左右にブレることなく、安定したボディターンで振っていけるはずです。

インサイドアウトのドロー軌道に!

前田さん プロフィール

「ドライバーでドローボールを打ちたいのですが、スライスからなかなか抜け出すことができません。やはり、外からクラブが下りていると思いますが、今、実際どのような軌道で振っているのか知りたいところです。そして、何をやってもスライスから抜け出せなかった原因を是非教えて欲しいですね」

サイエンスフィット

サイエンスフィット
数回ショットするだけで、スイングが診断できる最新鋭システム・・・それがサイエンスフィットだ。これまでの機器と違うのは、特にリアルタイム計測が困難だったインパクト時のフェースの入射角やフェースアングル、ボールの回転数などなど、スイングに関する貴重なデータが一瞬で分かること。悪い癖はもちろんのこと、「リストターン系」や「ボディターン系」といったスイングタイプも判別可能。自分本来のスイングを知り、個々に相応しい技術を身につける上で、トッププロからも熱い視線を集めるマシンとなっている。

宮川まもる

宮川まもる

PRGRの事業戦略室 室長にして日本プロゴルフ協会会員のティーチングプロであり、サイエンスフィットを操る名ドクター。トッププロからアベレージゴルファーまで、1年間で800人以上のスイングを分析。サイエンスフィットが弾き出す大量のデータから即座に原因を見抜き、悩めるゴルファーに的確な診断とレッスンを実施している。

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