青木香奈子のスイングセルフ解説「オーバースイングは筋力で止める」レイドオフ習得へ足かけ1年半の舞台裏
国内下部ツアー「大王海運レディスオープン」でプロ初勝利を挙げ、知名度も人気も一気に爆発した“アオカナ”こと青木香奈子。彼女の人気の一旦はそのスイングにもあった。長身かつ長い手足から繰り出される淀みのない大きなアークは、見ていてほれぼれする。彼女はどのようにスイングを作っているのか。自身の口からセルフ解説!
元々オーバースイングだった
――今のスイングはどう作ってきましたか?
19歳から宮崎にいるコーチに習ってきました。習い始めたときはオーバースイングだったのですが、1年半くらいかけてレイドオフへスイング改造しました。オーバースイングが悪いとは思いませんが、右へのミスも多かったし、私には合っていなかったのかなと。
――トップオブスイングがすごく小さくなりますよね?
そうですね、最初はすごく気持ち悪くて違和感が大きかったです。腰くらいまでしか上げないイメージで振っていました。コーチの方針が、スイングだけでなくフィジカルも改善しながら仕上げていくというやり方でした。レイドオフを習得するに当たり、私が鍛えたのは広背筋です。女性は体が柔らかいため、振り上げすぎてオーバースイングになりやすい。そこを筋力で止めるイメージです。主なメニューはゴムチューブを使った広背筋トレーニング。ダウンスイングでクラブを引き付けるときにも効いてくるので、おすすめですよ。
――持ち球は?
ストレートに近いフェードです。ゴルフを始めたときからナチュラルにフェードを打っていたので、替えることなく今までやってきました。シチュエーションによってはドローも打ちますが、ちょっと苦手かな…。
体の“捻じり方”を研究中です
――理想のスイングはありますか?
コーチが理想に掲げるスイングと、私が好きな選手のスイングが同じなんです。それはネリー・コルダ!スイングや力感のバランスが良くて、特に足の使い方が理想的です。ネリーはひざがきれいに回るんですよ。彼女に近付くために、トレーニングはもちろん、ヨガやピラティスなどでインナーマッスルを鍛えつつ、体の捻じり方を研究しています。捻じる力を出すのは、わき腹にある腹横筋。腹横筋を鍛えることで、捻転も深くなり、振り遅れも防げます。広背筋もそうですが、トレーニング翌日の筋肉痛がうれしいですね。痛くならなかったら鍛えた甲斐がない。筋肉痛があってこそ、あー、やったなーって思えます(笑)。
体幹の筋力をアップさせることで作り上げたスイングは一見の価値あり!生のアオカナを見に試合観戦に出かけてはいかが?(編集部/中島俊介)
「アオカナの心と体を支えるヨガ習慣」に続く。
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写真:小林司(スタジオ)、服部謙二郎(スイング)