ソールに大きな可動ウェイトを搭載する「M5 フェアウェイウッド」

【ミヤG】
「M5 フェアウェイウッド」は、タイガー・ウッズやロリー・マキロイをはじめ、テーラーメイド契約の多くのプロがバッグに入れているモデルですよね。

フラットなクラウンはM5ドライバーと同イメージ。ソールするとフェースは少し開く

【ツルさん】
この新モデルでは、ボディ素材がステンレスからチタンに変更されて、チタンとカーボンのコンポジット構造になりました。分かりやすくいうと、同シリーズのドライバーをギュッと小型化したような構造です。構えてみても、「M5 ドライバー」のようにクラウンの形状がフラットに感じられて、ウッドシリーズとしての流れが感じられます。個人的には前作の「M3 フェアウェイウッド」よりもアライメントを取りやすいし、構えやすいですね。

【ミヤG】
ヘッド自体は大きすぎず、小さすぎないので、アドレスした瞬間に萎縮するようなことはないです（笑）。ヘッドの据わりのせいか、少しオープンフェース。ソールしたとおりに打ってみると、まっすぐ右に打ち出す球になりました。でも、飛距離は出ますね～。

【ツルさん】
僕は最初に打ったときに、まず打感に驚いたんです。チタンヘッドになって弾きのいい金属的な打感なのかと思いきや、フィーリングがとても心地いい。「M5 ドライバー」は打感がいいモデルとしても好評ですが、フェアウェイウッドも打音をうまくチューニングしてあります。

【ミヤG】
打ち出しから球がよく上がってくれるし、スピン量も少なめです。なぜだか方向性も安定しています。今回からフェアウェイウッドにも搭載された「ツイストフェース」が効いているのかも知れないです。

【ツルさん】
ヘッド素材がチタンになったことで、65gもの余剰重量がソールの移動式ウェイトに充てられているのも大きな特徴です。これによってヘッドが低重心化されていて低スピンで飛ばせるし、ウェイト位置をスライドさせると“ヘッドターンのしやすさ”が大きく変わります。

【ミヤG】
普通に打つと右にまっすぐに飛ばしてしまう僕だと、ウェイトをドローポジションにして使うといいんですかね？

【ツルさん】
アドレス時の違和感をなくすことを優先したほうがいいですよ。ミヤGが構えたときにオープンフェースに感じるのであれば、まずはネックの調整機能でロフトが増える方向にカチャカチャするか、アップライトに調整すると改善されます。出球の方向性はネックで管理して、球のつかまり度合いをウェイト移動で調整するのがベターだと思います。

【ミヤG】
なるほど。ネックでカチャカチャした後に、ソールの移動式ウェイトをイジるといいんですね。たしかに、そのほうがしっくりきそうです。

【ツルさん】
「M5 フェアウェイウッド」は、飛距離性能が高いうえに意外と寛容性もあって、調整機能も充実している優秀モデル。そのうえアスリート仕様だけあって、操作性も残されています。ヘッドをシャローに入れて打つと、高打ち出し＆低スピンでドライバーのような飛ばせる弾道になるし、少しフカし気味にしてスピンを多めに入れる球も打ちやすいです。

【ミヤG】
けれど、操作性を求めないアマチュアゴルファーにも使えそうですよ。意外とうまく打てちゃいますから（笑）

【ツルさん】
ただし、もともと出球の高さを出せる人でないとツライと思います。ヘッドスピード43m/sぐらいのミヤGが、ちょうど3番ウッドを使えるかどうかの境界線。ヘッドスピード40m/sだと、5番ウッドを使っても飛距離があまり変わりません。番手選びは、購入前に試打して確かめてみてほしいです。

飛距離性能と打感が秀逸。弾道調整機能の効果が非常に大きく、自分のスイングに合わせやすい

■ 試打したクラブのスペック

テーラーメイド M5 フェアウェイウッド
●番手（ロフト角）：3番（15度） ●シャフト：KUROKAGE TM5 2019 ●フレックス：S

■ マイクラブ情報

ミヤG：ピン i20 フェアウェイウッド
●番手（ロフト角）：3番（15度） ●シャフト：PING TFC 707F ●フレックス：S

ツルさん：テーラーメイド M2 フェアウェイウッド
●番手（ロフト角）：3番（15度） ●シャフト：日本シャフト レジオ フォーミュラ MB タイプ75 ●フレックス：S