構えてみると？

ヘッド体積420ccと小ぶりで、操作性の高さが窺える

スリクソンシリーズの限定モデルとして登場した「スリクソン Z-TX TOUR P420」。ヘッド体積は420CC。Pは洋なし形状の意味なのだろう。アドレスするとややトウ側にボリューム感がありフッカー好みの顔付きだ。ヘッドはハイバック形状で塊感が強く、体積以上に小さく感じる。そして特徴的なのがヘッドの厚み。フェースの厚み54ミリとそれほどディープではないが、クラウン部分が凸状に膨らんでおりヘッド厚は63ミリ。アドレスすると迫力満点。「叩いても吹き上がらない」イメージを強く演出している。

フェースは小顔でインセットホーゼルを採用。重心距離が短くなる設計だ。慣性モーメントを大きくしてスイートエリアを広げることよりも、重心距離を短めにして「操作性」を高めたい意図が強く窺える。

ソールのフェース側、トウとヒール部分には重量調整ネジが付いている。このネジ重量の配分を変えることで重心距離を調整できるようだ。加えて、フェース側に重量調整ネジを装着すると、必然的に重心が浅くなって低スピン弾道が打ちやすくなる。非力な人にはボールが上がりづらい反面、ハードヒッターには吹き上がりを抑えやすくなる。操作性が高いヘッド形状で、低スピン弾道が打ちやすい重量配分。ヘッドを見る限り、吹き上がりを抑えたいハードヒッターを意識したドライバーだ。