打ってみると？（弾道は）

試打クラブはロフト角9.5度。ノーマルポジションだとリアルロフト角が9.5度でフェース角が－1度。アスリート向けのクラブらしくリアルロフト角が小さく、ややオープンフェースになっている。シャフトは「Miyazaki Kosuma」ブルーの6Sシャフト。硬さの目安となる振動数は261cpm。ワッグルすると中間部分のしなりを少し感じる。長さは45.5インチでバランスはD3（60度法計測）。クラブ重量は314gとなっている。

アイアンでウォームアップしてからZ745 ドライバーを打ってみると、シュパーンと心地良い金属音。前作Z725 ドライバーに比べると、フェースの弾き感が増している。ボールはやや低めに飛び出し、ストレート弾道だ。ゼクシオ同様、カップフェースが採用されたことで、打感がゼクシオに近づいている。

同じシリーズのZ545 ドライバーに比べると、ヘッドが小さい分だけ重心距離も短いのだろう。メーカーの意図通り操作性が高く、ドロー、フェードが打ち分けやすい。オートマチックに真っ直ぐ飛ばすことよりも、球筋を操りたくなるドライバーである。

弾道計測してみると、打ち出し角が11～12度前後でスピン量は2300～2700回転。極端に浅い重心ではないが、低スピン弾道が打ちやすい。リアルロフト角が小さいこともあって、やや低めの弾道でキャリーとランで飛距離を稼げる。

「Miyazaki Kosuma」のブルーは手元がしっかりしていて中間部分がしなる中調子。しなり量は控えめで、しなり戻りはややスロー。先端側がやや硬めなのでヘッドの入射角が安定し、中弾道が打ちやすいシャフトだ。ゆったり振る人よりもしっかり叩きたい人の方がフィーリング的な相性が良さそうである。

今どきのドライバーの中ではZ745はヘッドが小ぶりなアスリートモデルである。大型ヘッドが今ひとつ苦手なゴルファー、真っ直ぐ打つことよりも球筋を色々打ち分けたい中・上級ゴルファーには、Z745は満足度が非常に高いドライバーになってくれるだろう。