クラブ試打 三者三様 藤倉コンポジット編スピーダー エボリューション 6 /ヘッドスピード別試打
筒康博「バランス型にシフト」
―率直な印象は?
「『スピーダー エボリューション 6』は、『スピーダー』のエッジを利かせた性格から、バランス型にシフトしたモデルだと感じました」
―バランス型とは?
「最近のHSが出やすいヘッドに合わせた変化ではないかと思いますが、あえて走りを強調するのではなく、当たり負けとか、振り心地などの要素も含めたバランスの取れたモデルに生まれ変わった印象を受けました」
―考えられる特性の要素は?
「三菱ケミカル社製の『パイロフィルMR70』というシートを採用した点や、キックポイントがやや手元側寄りに動いたことなど、いろいろな要素が重なっていると思われます。それにより、しなりも走りも粘りも感じられる、クセがない特性に仕上がっています」
―もはや“走り系”ではない…?
「ウーン、そう言われるとそうかもしれませんが、まったく“走り系”の要素が無くなったわけではありません。クセがなくなると大体飛ばなくなるものですが、先端の剛性が確保されているので、エネルギー効率の高さで飛ぶシャフトに変わりました。結果的に叩けて、曲がらない。曲がらないから飛ぶ、そういうシャフトに変わったのだと思います」
―前作「エボ5」と比べてどう?
「『エボ5』が進化したのが『エボ6』という訳ではなく、『エボ5』で飛ばしたい人ではない人用の飛ばし方を、『スピーダー』自体が提案したという感じです。渋野日向子プロのようにピン『G410 PLUS ドライバー』のような、深重心で高MOI(慣性モーメント)のヘッドとの相性がすごく良いと感じました」
―なぜ、高MOIヘッドと合う?
「高MOIヘッドは、なるべくヘッド自体の慣性を邪魔しないシャフトと相性が良いです。手元の剛性が少し抑えられ、トップで間が取りやすいシャフト。先調子より手元調子のほうが合うと言われます。『スピーダー』であって『スピーダー』でない。だけど『スピーダー』らしい、しなってギュン!という要素が少しだけ残っている点が『エボ6』の特長です」
筒康博(47)
変幻自在に球を操るクラブフィッター。クラブフィッティング&レッスンスタジオ「PCM Labo」総合コーチ。プロアマ問わず7万人以上のゴルファーにアドバイス経験をもつ。身長168cm。
クラブ試打 三者三様 藤倉コンポジット編 記事一覧
- 2019-11-09スピーダー エボリューション 6 /ヘッドスピード別試打
- 2019-08-10スピーダー SLK/ヘッドスピード別試打
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