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クラブは“顔”が命!
クラブは“顔”が命! 2021秋の最新ドライバーを見比べ隊

一目ぼれする1Wは? 国内勢が並ぶ最新10本を解説

「ゼクシオ」「ブリヂストンB」「RMX」と国内ブランド勢が出そろった今秋のドライバー市場。新たなテクノロジーで進化を遂げた定番シリーズから、名称も性能も全てを刷新したモデルまで、とにかく“新顔”を見比べたい!! ということで、クラブ設計家・松尾好員氏の解説付きで、最新ドライバー10本を並べてみた。

レベルブローに振りやすい「エックス」

ダンロップ「ゼクシオ エックス ドライバー」は、兄弟モデル「ゼクシオ 12」と比べてフックフェースの度合いが小さめです。アップライトなライ角とバルジの少ない平らなフェース面で、球をつかまえやすいイメージが湧きます。シャロー形状ではあるものの、後方が低いシャローバックではないため、レベル軌道で振りやすい印象です。

つかまり顔で抜群の安心感「12」

ダンロップ「ゼクシオ 12 ドライバー」は、全体的な雰囲気は「エックス」に似ていますが、やや縦長に(トウ側が長く)感じます。強いフックフェースとアップライトなライ角により、「エックス」より球をつかまえやすい印象。クラウンの前方が塗装されていないことで、上から見た際にロフト角が数値以上に大きく見えて安心感がもてます。

フェード系のイメージが湧く「KURO」

グローブライド「オノフ ドライバー KURO」はヘッド全体がやや縦長で、1時2時方向が張り出していることで、フェード弾道が出やすい米国製モデルの雰囲気が味わえます。クラウンに入った溝と逃がしたトウ先で、フェース面の逃げ感を演出。球をつかまえ過ぎない造りで、フッカーや引っかけで悩むゴルファーにおすすめです。

VD59とは真逆のつかまり抑えめ「RMX VD」

ヤマハ「RMX VD ドライバー」は、プロモデルとしてオーソドックスな輪郭ですが、シャローバック形状で、アッパーブローに振りやすい印象を受けます。強めのオープンフェースとフラットなライ角、丸みのあるフェース面。フェースのトウ先に逃げ感もあり、「VD59」とは違い、球をつかまえ過ぎない雰囲気が出ています。

投影面積の大きいグースネック「RMX VD59」

ヤマハ「RMX VD59 ドライバー」は横幅が非常に広く、投影面積はかなり大きめになっています。シャローバック形状で、アッパーブローで振りやすい印象。FP値(フェースプログレッション/シャフトとリーディングエッジの間の距離)が小さく、いわゆるグースネック。バルジの小さいフェース面も含め、つかまり感をもたせています。

つかまり度 低め&高め両面を感じる「B1」

ブリヂストン「B1 ドライバー」は兄弟モデル「B2」より横幅が狭く、小ぶりな形状。丸型の輪郭でトウ先の高さが低めです。しかも、アドレス時にはライ角がフラットに見えるため、球がつかまり過ぎない顔立ち。一方で、フェース面のトウ先が逃げていない点とバルジが少ないことで、つかまりやすい要素も見受けられます。

つかまり要素満載の「B2」

ブリヂストン「B2 ドライバー」は、「B1」より横幅が広い丸型で、安心感がもてるタイプ。4時5時方向が張り出している点や「B1」同様フェース面のトウ先が逃げていない点で、球をつかまえるイメージが湧きます。またフックフェースとアップライトなライ角、ヒール寄りの重心設定により、つかまりの良さを感じさせます。

シャフトがより短く見える「egg 44」

プロギア「egg 44 ドライバー」は、横幅が非常に広めのシャローバック形状で、「RMX VD59」ほどではないですが、アッパーブローにスイングするイメージが湧きます。スクエアフェースですが、FP値が小さいグースネックで、つかまりの良さを演出。投影面積は大きめで、アドレス時にシャフトは実際の長さより短く感じると思います。

シャープに振れる三角ヘッド「GS プロトI」

本間ゴルフ「ツアーワールド GS プロトタイプI」は、縦の長さに比べて横幅が広く、ヘッド全体がやや三角形に見えてシャープな印象を受けます。シャローバック形状により、アッパーブローで打つイメージが湧きます。ライ角はフラットですが、バルジが少ないフェース面で、つかまりやすい特徴も表現しています。

プロ仕様のハイバック「GS プロトII」

本間ゴルフ「ツアーワールド GS プロトタイプII」は、プロモデルらしくオーソドックスな形状で、「I」よりひと回り小ぶりです。他モデルとは違い、ヘッド後方が高いハイバック形状が特徴。「I」より操作性が良く、ドローorフェード・高さを打ち分けやすい顔立ちです。同時にレベルブローで分厚く強いインパクトもつくれそうです。

投影面積&フェース角でグラフ化

今回の10本を投影面積(縦軸)とフェース角の向き(横軸)でグラフ化。単純に「投影面積」が大きければ、構えた時の安心感に。逆に小さければ、操作性の高さにつながる。「フェース角」はつかまりやすさを把握する指標に。最新ドライバーの購入を検討する際に参考にしていただきたい。

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松尾好員(まつお・よしかず) プロフィール

神戸大学工学部卒業後、住友ゴム(ダンロップ)に入社し、クラブの設計開発に携わる。世界4大メジャーで最も多くの選手にクラブを提供した日本人クラブデザイナーとして知られる。現在ジャイロスポーツを主宰。

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