国産カーボンフェースの打感はいかに!? ヤマハ「インプレスドライブスター TYPE-S/TYPE-D」ドライバー
2年ぶりにリニューアルされたヤマハの新「インプレス ドライブスター(INPRES DRIVESTAR)」ドライバー。前作の「インプレス ドライブスター」は1モデル展開だったが、今作は 「TYPE-S」と「TYPE-D」の2モデルで登場。最大の注目はカーボン素材を使ったフェース。今平周吾が試合で使用して話題となったが、その性能はいかに。ギア知識が豊富なミタさんが解説、気になる飛距離性能、弾道、打感はアスリートゴルファーのコウタロウ(HS50m/s)とベテランゴルファーのシオさん(HS40m/s)が試打した。
三菱ケミカル製の8軸カーボンで“隠れ10K”に!?
【ミタさん】
今回紹介するのはカーボンフェースを採用したことで、正式発表する前から話題になった新「インプレスドライブスター」です。
【シオさん】
ついにヤマハもカーボンフェースですか!
【コウタロウ】
カーボンフェースというと、どうしても海外メーカーというかテーラーメイドの印象が強いですけど…。
【ミタさん】
ヤマハのカーボンフェースは、三菱ケミカルと共同開発した国産のカーボンシートを使用しています。8軸に積層することで、強くて・軽いフェースに仕上がっています。
【シオさん】
フェースはかなり軽くなったということですか?
【ミタさん】
前作までのチタンフェースに比べると30%以上も軽量化されています。フェース側を軽くしつつ、後方にはウエートをつけることで慣性モーメントを高くしています。「TYPE-S」は約8600g・cm2ですが、「TYPE-D」は10000g・cm2に近い慣性モーメントになっています。
【シオさん】
ちなみに2モデルにはどういう違いが?
【ミタさん】
カーボンフェースを採用しつつ、前作よりクラブ全体を約8グラム軽量化しているのは同じですが、「TYPE-S」は今までのインプレスシリーズにはなかった精悍な形状でアスリートゴルファーにも好まれる形状。「TYPE-D」は歴代のインプレスシリーズを継承した安心感のある、つかまりの良いヘッドになっています。
【コウタロウ】
8月に行われた試合「横浜ミナト」で今平周吾選手が「TYPE-S」を使っていましたね。
【ミタさん】
なかなかドライバーを変えない今平選手が、「インプレスシリーズ」を使うのは異例のこと。ヤマハのツアー担当者も驚いていたそうです。
【シオさん】
プロも納得のヘッドということでしょうね。カーボンフェースということで、私はやっぱり打感が気になりますね。
【コウタロウ】
それは打って検証しましょう。
カーボンフェースなのに打感がソフト!「カオ」も「すわり」もイイ
【コウタロウ】
まず、驚いたのは打感です。チタンフェースとほとんど変わらないというか、カーボンフェースと言われていなかったら気がつかなかった。それほど違和感がありません。
【シオさん】
むしろ今までのヤマハらしい打感の良さがしっかり継承されています。
【ミタさん】
2モデルの違いはどうでしたか?
【コウタロウ】
「TYPE-S」は想像以上にアスリートの顔。また顔だけではなくて、アドレスしたときの「すわり」がめちゃくちゃイイ。スピン量も平均で2400回転の中弾道で、「RMXシリーズ」をほんの少しだけやさしくした感じ。「TYPE-S」は私がドライバーを購入するときでも選択肢に入ってきます。今平選手や藤田選手(藤田寛之)の評価が高い理由が分かります。
【シオさん】
顔もイイけど軽量なのでとにかく振りやすい。ヘッドスピード40m/sの私にもハマるヘッドです。硬い打感じゃないのに初速が出るので、飛距離性能も高いと思います。欲を言えばもう少しスピン量が欲しかった。
【ミタさん】
「TYPE-D」はどうでしたか?
【コウタロウ】
「TYPE-S」の顔とは違うけど、大型ヘッドの割にカオもキレイで構えやすい。今回の新「インプレス」は、かなりカオにこだわっている感じがします。
【ミタさん】
弾道はどうでしたか?
【コウタロウ】
ちょっと純正シャフトなので軽かったですし、私が打つと「TYPE-D」はやや左方向に飛んでしまう打球が多かったです。
【シオさん】
「TYPE-D」の方が歴代の「インプレス UD+2」の雰囲気が残っていて、ドローが打ちやすい。つかまりすぎる感じも若干ありますが、私くらいのヘッドスピードでも右に飛ばない安心感がありました。
【ミタさん】
「TYPE-S」の重心角は前作(23年モデル)と大きく変わらず27.9度ですが、「TYPE-D」は33.7度まで重心角を大きくしているので、かなりつかまりの良さを感じると思います。
【ミタさん】
いちばんの特徴はカーボンフェースにしても、ヤマハらしい打感・打球音の良さを継承していること。限界まで軽量化するために、シャフトを固定式にして総重量が280グラム台の軽量タイプの高慣性モーメントドライバーに仕上がっています。「TYPE-S」の形状は「RMX VD/M ドライバー」に近いので、シャフトを交換すればアスリートゴルファーでも使えます。「TYPE-D」はインプレスシリーズの寛容性、つかまりの良さを継承していてアベレージゴルファー、シニアゴルファーにピッタリです。
【コウタロウ】
カチャカチャ機能があれば、自分のシャフトを入れて打ちたかったですね。
まとめ
■ 試打したクラブのスペック
ヤマハ インプレス ドライブスター TYPE-S
●ロフト角:10.5度●シャフト:SPEEDER NX for Yamaha M-425D●硬さ:S
ヤマハ インプレス ドライブスター TYPE-D
●ロフト角:10.5度●シャフト:SPEEDER NX for Yamaha TM-425D●硬さ:S
■ マイクラブ情報
シオさん:ピン G430 SFT ドライバー
●ロフト角:10.5度 ●シャフト:NSプロ レジオ フォーミュラ MB+ 55 ●硬さ:S
コウタロウ:ヤマハ RMX VD/X ドライバー
●ロフト角:9.5度 ●シャフト:VENTUS TR RED(ベンタス ティーアール レッド) 6 ●硬さ:X
ミタさん プロフィール
1978年生まれ。かつてのサッカー少年が父の影響でゴルフを始めたのは高校生のとき。2014年にゴルフテックに入社し、レッスンコーチ兼クラブフィッターとして活躍した。現在はギア知識を活かして、コンテンツの企画を担当。洋服や車など好きな「モノ」への探求心が人一倍強く、作り手の素材や製法へのこだわりが大好物。デニムやスニーカーへの知識も豊富。
コウタロウ プロフィール
1985年生まれ。「日本一の漫才師」を夢見た幼少期を経て、学生時代はゴルフに没頭。日本アマなどに出場した。日本プロゴルフ協会(PGA)ティーチングライセンスを取得した2012年にゴルフテックに入社。長年、レッスンコーチを務めていたが、現在はコンテンツに出たり、作ったりしている。ヘッドスピードは50m/s前後。持ち球はフェード。最近は四十肩との付き合い方を模索中。
シオさん プロフィール
1967年生まれ。GDOでは古参の編集部員。若い頃は小ぶりヘッドのドライバーとマッスルバックのアイアンを愛用していたが、近年ではミスに強く、飛ばせるギアを好んで使用している。ヘッドスピードは40m/s前後。ミドルアイアンでグリーンに止まる球が打てないことが最近の悩み。持ち球は低めのドロー。平均スコアは80くらい。
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