打ってみると？（弾道は）

試打クラブは9.5度。シャフトは純正のツアーAD B14－03WのS。ノーマルポジションだとリアルロフトは10.5度でフェース向きは＋1度。アドレスすると、フェースは少し左を向く。フッカーよりもスライサーの方が構えやすい顔付きだ。もちろん、弾道調整機能を利用すればフェース向きはスクエアにも調整できる。硬さの目安となる振動数は252cpm。クラブ重量は308.2gでバランスがD1.5。長さ実測で45.5インチ。

まずはヘッドスピードを44m／sから打ってみると・・・スパーンと弾き感が強いインパクト音とともにボールが高めに飛び出した。ボール初速が非常に早い。ルール適合モデルであるがフェースの弾き感が非常に強いのが手に伝わる。弾道計測してみても、ボール初速が出ている。ヘッドスピードを46m／sに上げて打つと、ボール初速が自分の感覚よりも出ており、それが飛距離を稼いでいる。フェース中央付近で捕らえるとスピン量は2600～2900回転。ボール初速は69m／sを越え、試しにしっかり振ったらボール初速は軽く70m／sを越えた。

捕まりに関しては見た目通りで、真っ直ぐ打つ感じでスイングすると軽いドロー弾道。フックフェースなのに加え、重心距離がそれほど長くないのだろう。460CCとヘッドは大きいが、イメージ通りにフェースを返していける。前作に比べると明らかに捕まりが良くなっている。

純正のS（B14－03W）は、手元のしなりが感じやすく、中間剛性が少し高い。グラファイトデザインから新しく出たMTシリーズを少しソフトにした感じだ。切り返しではタメが作りやすく、インパクトゾーンでは弾き感を味わえる。ヘッドだけでなくシャフトでもボール初速が上げてやろうとする意図が窺える。ヘッドは決して低重心ではない。スピンも適度に入る感じだが、ボール初速が出やすく仕上がっているのでキャリーで飛距離アップが狙えるように仕上がっている。そして何よりヘッドもシャフトもバランスが非常に良い。やさしく飛距離を伸ばしたいゴルファーには期待に大いに応えてくれるドライバーだ。