打ってみると？（弾道は）

試打クラブは9.5度。シャフトは純正のVIZARD EX-C65のS。アドレスするとフェースは右を向くいわゆるオープンフェースで、スライサーよりもドローやフックを持ち球にしている人が好む顔つきだ。

シャフトはワッグルすると手元がわずかにしなるだけで、中間部分は硬めだ。リアルロフトも少なく迫力がある。高弾道よりも中低弾道をイメージしやすくなっている。

しっかりとウォームアップしてから“TW737 450 ドライバー”に持ち替えて、シャフトに負けないように最初からしっかり振ってみた。「パシーン」と弾き感の強い金属音とともにボールが低めに飛び出した。アスリート向けとしては珍しく、インパクト音が甲高く、それでいて球離れは速くない。兄弟モデルの455と同じ感触で、フェースがボールを包み込む手応えが手に伝わる。

いい感じで捕えるとストレートから軽いフェード弾道で、ヘッドの挙動はニュートラル、イメージ通りの球が打ちやすい。インサイドからヘッドを入れるとドロー、ややカットに振るとフェードが打てる。重心距離と重心深度のバランスが良いのだろう、自分の意思が伝わりやすいドライバーだ。

ヘッドスピードを46m/sに保って弾道計測すると、スピン量が2200～2800回転。フェースが分厚いので、フェース上部で捕らえると低スピン、フェース中央で捕らえると適度なスピン量を得られる。打点位置をコントロールできる上級者やプロであれば、スピンコントロールがしやすく仕上がっている。

装着される純正シャフトのVIZARD EX-C65のSはかなりハードで、軽く振るよりもしっかり振ることを求めてくる。軽く振ったらシャフトは全然しならない。このシャフトを使いこなすには、最低でもヘッドスピードは45m/s以上必要だ。しっかり振ると弾き感が得られるし、このシャフトの良さを引き出せる。シャフト中間部分の剛性が高いタイプの中調子だ。

TW737 450ドライバーはヘッドが大きめだが操作性に優れているので、真っ直ぐ打つよりも球筋を左右に打ち分けたくなるドライバーである。単に真っ直ぐ飛ばして飛距離を求めるだけでなく、球筋にもこだわりたい中・上級者と相性が良さそうだ。