ELYTE ドライバーを西川みさとが試打「流行を取り入れたマイルドな『エピック』」

AIが進化させた飛びのエリート HS40m/s未満の女子プロ評価は!?

ELYTE ドライバーをHS40未満の女子プロが試打したら…【西川みさと】

AI設計をより微細な部分まで反映させ、スピードと寛容性の両立を実現させたキャロウェイ「ELYTE」シリーズ。新採用「Ai 10x フェース」によって、前作「パラダイム Ai スモーク MAX」での弾道補正ポイントを10倍(同社比)にアップさせたという。そんな飛びにもやさしさにも優れたエリートなシリーズから、スタンダードモデル「ELYTE ドライバー」をHSの異なる有識者3人が採点。まずは、1WがHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。

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「低スピンで球質強め! HS30m/s台の私にはややシビア…」

ELYTE ドライバーを西川みさとが試打「流行を取り入れたマイルドな『エピック』」
エピックの再来!? バックスピン量はなんと平均1487rpm

―率直な印象は?
「低スピン性能に特化していて球質が強めで、ボールが着地してからランはかなり出そうですが、弾道は十分に上がり切っていない印象を受けました。2017年発売『GBB エピック』のときの緑カラーが踏襲されていて、比較されることが多そうですが、確かに低スピンで少しピーキーな性能は類似している様子。クラブの総重量はやや重めに感じ(VENTUS GREEN 50の硬さS・ロフト9度で306g)、HS30m/s台の私にはシビアなイメージを彷彿とさせる性能に仕上がっています」

ELYTE ドライバーを西川みさとが試打「流行を取り入れたマイルドな『エピック』」
キャッチコピーは『飛びは傑出したエリート領域へ』

―見た目の評価は?
「マットなデザインで強そうなイメージが湧きます。大きさも実際の面積より締まって見え、全体的に大き過ぎるサイズには見えません。以前もお伝えした通り、同社独自の“キャロ顔”と呼ばれる独特な形状(やや丸みを帯びたシルエット)が苦手な私ですが、今作はそれほど特徴的な形はしていません。締まった色味とシンプルなデザインから、視線が自然と後方ではなく前方フェース側に向く。前方に集中できる分、後方のシルエットは特段気にならないデザインとなっています」

ELYTE ドライバーを西川みさとが試打「流行を取り入れたマイルドな『エピック』」
これまでの“キャロ顔”っぽくない三角形シルエット

―他の兄弟モデルと比べると?
「より寛容性の高い『ELETE X ドライバー』は、スタンダードモデルと比べると特徴的な丸みを帯びていて、ひと回りサイズは大きく見受けられます。元々、私のスイング軌道はクラブがインから入りやすく、後方に広がりのあるヘッドだと、どうしてもダウンスイング時に地面に着いてしまう気がして苦手でした。その点では、今作スタンダードモデルは気にならないフォルムで、振りやすさを感じます。軽量モデル『ELETE MAX FAST ドライバー』は、楽にボールが上がってくれる性能で振りやすい。シルエットも『―X』ほどヘッド後方が気になりませんでした。『ELYTE ◆◆◆ ドライバー』は唯一鏡面加工の黒クラウンで、他にはないハードさが伝わってきました。性能面もやはり難しい。全4機種から選ぶとしたら、私は扱いやすい『―MAX FAST』になるでしょうか」

ELYTE ドライバーを西川みさとが試打「流行を取り入れたマイルドな『エピック』」
左からスタンダードモデル、「―X」「―MAX FAST」「―◆◆◆」

―「エピック」とはどこが違う?
「『GBB エピック』は、低スピン性能も高かったですが、ボールがつかまり切らない印象が強かった。試打した段階で、非力な私には全く意図した弾道を打てなかったと記憶しています。それに比べて今作はつかまるスピードが速い=つかまり具合が強い印象。特にこのスタンダードモデルが一番そのように感じられます。今作を例えるなら、少しやさしく生まれ変わったマイルドな『エピック』。飛びだけではなくやさしさも両立させる最新の流れを汲(く)んだ、イマドキ性能にアップデートされています。昔の『エピック』は無理だったけれど、今作は扱えるというゴルファーが増えそうな予感がします」

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ELYTE ドライバーを西川みさとが試打「流行を取り入れたマイルドな『エピック』」
ロフト角のラインアップは9、10.5、12度(各±2度の範囲で調整可能)

―同時期発売のテーラーメイド「Qi35」と比べると?
「見た目は、『Qi35』シリーズのほうが明るめのグレーでやわらかい感じがして、構えたときに安心感を覚えます。打感はその見た目のイメージと、カーボンフェースとチタンフェースの違いということもあり、『Qi35』のほうがやわらかく感じます。『ELYTE』のほうが打音の音量自体が大きく、シッカリ感がある。またスピン量の差なのか、比較的に『QI35』のほうが『ELYTE』より高さが出やすい。両シリーズのコアモデルで比較するなら、『Qi35 ドライバー』のほうがやさしく感じられました」

ELYTE ドライバーを西川みさとが試打「流行を取り入れたマイルドな『エピック』」
「前作『パラダイム Ai スモーク』と比べても よりシッカリ感がある」(西川)

―どのような人向き?
「『エピック』シリーズは根強い人気があり、今でも使い続けている人は多いので、今作はそんな既存の『エピック』ユーザーに向けた新バージョンと捉えていいでしょう。すごくやさしい? と聞かれるとちょっと違う感覚であり、しっかり振れないとスピンコントロールはできない。ある程度ゴルフ歴があり、スイングも完成していないと扱い切れないかもしれません。HSは最低でも40m/s以上。ただ、それ以下でもロフト角を調整して打ち出し角を高く設定できるなら、可能性はあるでしょう。私もロフト角10.5度→11.5度に上げれば扱える気がしました。今作が持つ直進性や球質の強さを活かしたい人は、カチャカチャやソールウエートでうまく調整するのも手だと思います」

低スピン過ぎてQi35(総合4.3点)超えならず…【総合評価4.2点】

ELYTE ドライバーを西川みさとが試打「流行を取り入れたマイルドな『エピック』」

【飛距離】4.0
【打 感】4.5
【寛容性】4.0
【操作性】4.5
【構えやすさ】4.0

・ロフト角:10.5度
・使用シャフト:VENTUS GREEN 5 for Callaway(硬さS)
・使用ボール:リトルグリーンヴァレー船橋専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、リトルグリーンヴァレー船橋

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西川みさと プロフィール

1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。1998年「日本女子学生選手権」にて優勝し、大山志保古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場。2002年にプロテスト合格後は、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで活躍。23年国内女子シニア「JLPGAレジェンズチャンピオンシップ」優勝。

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