Qi35 ドライバーを西川みさとが試打「歴代コアで一番やさしい！難し過ぎない低スピンヘッド」

クラブ試打三者三様

2025/02/04

圧倒的にやさしくなったコア HS40m/s未満の女子プロ評価は！？

飛びとやさしさを両立するべく、テーラーメイドが新たに世に送り出した「Qi35」シリーズ。上下左右の慣性モーメント値“10K”超えを果たした「Qi10」から一年、さらなる飛距離と寛容性を提供するべく、慣性モーメントを高めながらフェース面上の重心位置を低くするという新たなチャレンジに挑んだ。そんな同社の自信作から核となるスタンダードモデル、コアモデル（以下コア）「Qi35 ドライバー」をHSの異なる有識者3人が採点。まずは、1WがHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。

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「スピン適正で打ちやすい！飛び性能はそのままやさしさUP」

Qi35 ドライバーを西川みさとが試打「歴代コアで一番やさしい！難し過ぎない低スピンヘッド」

「やさしくて飛ぶ！」しっかりランが出て平均207yd

―率直な印象は？
「『ステルスドライバー』から続く同社カーボンフェースモデルのコアの中で、一番打ちやすくなっていると感じました。カーボンフェース自体は、ボールを押し込めるやわらかい感触である半面、ボールがつかまりきらなかったり、（ボールが）右に抜けてしまうケースが多かったですが、今作はしっかりつかまって、無理せず弾道も上がってくれる。イメージ通りボールにコンタクトでき、ちゃんとコントロールしながら、しかも低スピンで飛ばすことができるドライバーに仕上がっています」

キャッチコピーは『自分史上、最も信じられるドライバーへ』

―見た目の評価は？
「グレーの配色があまり重さを感じさせず、力まずに臨めるカラーリングだと思いました。膨張色のような明るい色ではないのでそれほど大きくは見えないのですが、兄弟モデル『Qi35 MAX ドライバー』とほぼサイズ感が一緒。前作コア『Qi10 ドライバー』とMAX『Qi10 MAX ドライバー』ではすごく大小の差があり、ややコアは難しく感じられたのですが、今作ではアドレスビューがほぼ同等と思えるほど投影面積が広がり、十分なやさしさを感じることができます」

グレーのクラウンにブラックのフェース面でシックなデザイン

―他の兄弟モデルと比べると？
「ロースピンモデル『Qi35 LS ドライバー』は、コアと比べて見た目も性能差もかなり感じられました。全体的に形状は締まって見え、キュッと小ぶりな顔立ち。ただ、他社のLSモデルと比べてシビアなのかというとそれほどハードではなく、同シリーズのコアとMAXがやさしく進化しただけ。兄弟モデルと比べて少しハードルが高いという感想です。軽量モデル『Qi35 MAX LITE ドライバー』は、クラウンの周囲の縁取りデザインが他モデルより目立っていて、大きいサイズですがそれほど大き過ぎる印象もありません。軽快に振れるからといって頼りなさはなく、女性やシニア限定といったモデルではなくなった気がします」

左からコア、MAX、MAX LITE、LS

―フェース面上の重心位置が低くなったそうですが、試打中にそこは感じられた？
「いやぁー、フェース面のどこが飛ぶかまではちょっと意識できませんでした。が、全体的にスピン量は適正な気がしました。低スピン過ぎてしまうと、どうしてもドロップ回転をして（弾道の）途中でボールが落ちてしまうのですが、そういうことは一切なく、球筋は前に伸びてくれます。もちろん無駄なスピンは前作からも入っていませんが、より扱いやすく、より自分のイメージ通りに打てる。飛び性能を落とさずにやさしくなって、打ちやすくなったことは確かといえます」

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フェース面上の重心位置（バランスポイント）を徹底的に低く設計

―前々作『ステルス2』を絶賛していましたが、そのときと比べると？
「そうですね、『ステルス2』と同じくらい高評価です。最近のツアーモデルでもかなり全般的にやさしくなってきていて、その半面で低スピン性能も進み、HS30m/s台の非力な私にはキャリーが思うように出ずに飛距離が物足りなく感じていました…。ベストな状態に調整するなら、カチャカチャ機能でロフト角を11or11.5度に上げる必要があるのですが、今作は10.5度のままでも十分。しかも落ちてからのランがしっかり出ていて、飛びの感覚も落ちることなく保てている印象です」

「今回も4機種の中から選ぶとしたらコアかなー」(西川)

―どのような人向き？
「かなり広い範囲で支持される、ゴルファーのタイプを選ばないモデルです。HSの速さでコアは選べなかったとしても、『MAX』『MAX LITE』も含めると、どれかには必ず当てはまる。それくらいどのモデルもクセがなく、汎用性の高い万人向けのシリーズに生まれ変わっていました。歴代モデルからスイッチを考えるなら既存のMAXユーザー、前作では『Qi10 MAX』使用者が対象に該当するかもしれません。正直、今作はコアとMAXどちらかで悩む人は増えそうですが、気になる人は一度打ち比べてみることをお勧めします」