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クラブは“顔”が命! 2021春の最新ドライバーを見比べ隊

2021/03/09 11:45

一目惚れする1Wは? 革新的モデル10本を解説

2021年1~4月発売の最新10モデル

「SIM2」や「エピック」など人気シリーズの新作が登場した今春のドライバー市場。革新的なテクノロジーを引っさげ、評判通りの飛びと安定感を生むモデルが出そろった。クラブ選びのポイントとして、中身(性能)はもちろん、外見もハズせない!ということで、クラブ設計家・松尾好員氏の解説付きで、最新モデル10本を並べてみた。

前作の特徴を継承した「SIM2」

ヘッド体積:460cc、ライ角:56度、価格:8万3600円(税込)

テーラーメイド「SIM2 ドライバー」は前作「SIM」を継承し、縦長の全体像と1時2時方向の張り出し感、トウ側に逃げ感を持ったフェースなど、多くの特徴を引き継いでいます。フラットなライ角と後方が高いハイバック構造で、レベルブロー(平らな軌道)で分厚いインパクトを生みつつ、球がつかまりすぎない設計も前作同様です。

高弾道フェードを連想させる「SIM2 MAX」

ヘッド体積:460cc、ライ角:56度、価格:8万3600円(税込)

テーラーメイド「SIM2 MAX ドライバー」は、「SIM2」と同じく全体的に逃げ感のある形状ですが、サイズ感はやや大きめで、やさしさが伝わる顔という特徴を持っています。高弾道でフェード系の球筋をイメージしやすい顔。「SIM2」と同じハイバック形状で、レベルブローのスイングで分厚いインパクトを生む雰囲気を感じます。

つかまりを計算した「SIM2 MAX-D」

ヘッド体積:460cc、ライ角:56度、価格:8万3600円(税込)

テーラーメイド「SIM2 MAX-D ドライバー」は、「SIM2 MAX」とほぼ同じ形状をしていますが、フェース角は明らかにフック設定で、球をつかまえやすい雰囲気が伝わります。他2機種よりクラウンのトウ側に厚みがあり、アドレス時にアップライトに見えやすいことで、より球のつかまりやすさが強調された設計となっています。

シリーズで一番クセのない「エピック SPEED」

ヘッド体積:460cc、ライ角:58度、価格:8万4700円(税込)

キャロウェイ「エピック SPEED ドライバー」は、兄弟モデル「MAX」「MAX LS」に比べ、オーソドックスでクセのない形状です。サイズ感はやや小ぶりで、インテンショナルに操作しながら球をつかまえるイメージが持てます。「SIM」シリーズと同様、レベルブローで分厚いインパクトがイメージできるハイバック形状となっています。

顔からも伝わるやさしさ「エピック MAX」

ヘッド体積:460cc、ライ角:59度、価格:8万4700円(税込)

キャロウェイ「エピック MAX ドライバー」は、「SPEED」より強いオープンフェースですが、ヘッドの横幅が広く、投影面積が大きいので、ミスヒットに強くやさしいドライバーという雰囲気があります。見た目から、深い重心位置と高慣性モーメントが想像でき、高さのある安定した弾道を打ちやすい性能であることが伝わります。

三角形に見える輪郭「エピック MAX LS」

ヘッド体積:460cc、ライ角:57度、価格:8万4700円(税込)

キャロウェイ「エピック MAX LS ドライバー」は、「MAX」よりヘッド後方のボリュームを抑え、横幅を狭くすることで、三角形に近い形状となっています。オープンフェースですが、フェースのバルジ(丸み)が小さくトウ側の逃げ感が少ないことと、フェースプログレッション(シャフトの中心線とリーディングエッジとの距離)が小さいことで、球のつかまりやすさを感じます。

スピード感をイメージさせる「RADSPEED」

ヘッド体積:460cc、ライ角:58.5度(※ロフト角10.5度の場合)、価格:7万1500円(税込)

コブラ「キング RADSPEED ドライバー」は、同社の特徴である三角形に近い輪郭で、ダウンスイング時のスピード感を連想できます。オープンフェースの多い海外ブランドでは珍しく、スクエア設定。バルジが小さく逃げ感の少ないフェース面とアップライトなライ角で、操作性の高さと球のつかまりやすさを感じられます。

オーソドックスで狙いやすい「GS」

ヘッド体積:460cc、ライ角:59.5度、価格:7万4800円(税込)

本間ゴルフ「ツアーワールド GS ドライバー」は、1時2時方向の張り出し感は多少感じられるものの、全体としてオーソドックスでクセのない輪郭をしています。フェース角もスクエア設定で、幅広いユーザー層に向けた設計意図を感じます。全体的にシャロー(薄めの)構造である点は、やさしく球を上げやすいヘッドの特徴と言えます。

Zよりつかまりを重視した「ST-X」

ヘッド体積:460cc、ライ角:59度、価格:7万1500円(税込)

ミズノ「ST-X ドライバー」は、全体的に丸型で、スクエアフェースなヘッドです。4時5時方向に張り出し感があり、「ST-Z」よりアップライトに見えることで、より球をつかまえやすい印象があります。フェースプログレッションが大きく、ヘッドの広い横幅を感じさせにくい設計。「ST-Z」より少し操作性の高さを感じる形状です。

横幅の広さを感じさせない「ST-Z」

ヘッド体積:460cc、ライ角:56.5度、価格:7万1500円(税込)

ミズノ「ST-Z ドライバー」は、「ST-X」よりヘッドの横幅が広く、フェース角はオープン設定です。「ST-X」と同様にフェースプログレッションが大きく、横幅の広さを感じさせにくい構造となっています。「ST-X」よりヘッドのトウ側が低く、ライ角がフラットに見えることで、球のつかまりやすさはやや抑えた印象を受けます。

投影面積&フェース角でグラフ化

投影面積の大小(上下)とフェース角の左右(左右)で表示

今回の10本を投影面積(縦軸)とフェース角の向き(横軸)でグラフ化。単純に「投影面積」が大きければ、構えた時の安心感に。逆に小さければ、操作性の高さにつながる。「フェース角」はつかまりやすさを把握する指標に。最新ドライバーの購入を検討する際に参考にしていただきたい。

■ 松尾好員(まつお・よしかず) プロフィール

神戸大学工学部卒業後、住友ゴム(ダンロップ)に入社し、クラブの設計開発に携わる。世界4大メジャーで最も多くの選手にクラブを提供した日本人クラブデザイナーとして知られる。現在ジャイロスポーツを主宰。

クラブは“顔”が命! 記事一覧

テーラーメイド
低スピン+高弾道、そして高い操作性も備える
発売日:2021/02/19 参考価格: 83,600円
テーラーメイド
大型フェースを採用し、やさしさも最大級
発売日:2021/02/19 参考価格: 83,600円
テーラーメイド
大型フェースでやさしく、つかまり易さも備え
発売日:2021/02/19 参考価格: 83,600円
キャロウェイ
新構造「スピードフレーム」で「2本の柱」の飛びを超えていけ。
発売日:2021/02/19 参考価格: 67,760円
キャロウェイ
新構造「スピードフレーム」で「2本の柱」の飛びを超えていけ。
発売日:2021/02/19 参考価格: 84,700円
キャロウェイ
新構造「スピードフレーム」で「2本の柱」の飛びを超えていけ。
発売日:2021/02/19 参考価格: 84,700円
コブラ
発売日:2021/04/09 参考価格: 71,500円
本間ゴルフ
スピードアップとやさしさのベストバランスを追求
発売日:2021/01/29 参考価格: 74,800円
ミズノ
発売日:2021/03/12 参考価格: 71,500円
ミズノ
発売日:2021/03/12 参考価格: 71,500円