梅雨の季節は“水分”が大敵? いま知っておきたい栄養学
食の工夫で快適ラウンド第9回:熱中症予防には納豆と豚肉がGOOD!
今年は外出自粛や在宅勤務などで屋外に出る機会が減り、徐々に暑くなる気候の変化に身体が慣れないまま迎える「熱中症シーズン」。
猛暑の中で、マスクを着用しながらの運動や、運動不足による体力の衰えにより、熱中症のリスクが例年以上に高まると予測されています。
今回は熱中症を予防する食事法を紹介します。
熱中症とは?
気温が高くなるのに伴い、体温も上昇します。通常は汗をかくことで体内の熱を逃がし、体温を下げようとします。
しかし、気温が高くなりすぎると、汗をかいても体温が下がりにくくなる一方で、発汗は続くため、体内の水分バランスが乱れ、のどの渇きや頭痛、けいれんといった脱水症状が表れます。これが熱中症です。重篤になると、意識障害を引き起こします。
そして、見落としがちなのが、熱中症は室内にいる時や睡眠中にも発生する可能性があるということです。高温多湿の環境が一番のリスクになるといわれています。
日差しの強い屋外での対策だけではなく、室内にいる時は扇風機などで風の流れを作り、空気を循環させましょう。除湿機などを活用して湿度を取り除くことも有効です。
予防におススメの食材って?
基本的にはバランスの取れた食事を中心とし、特にカリウム・クエン酸・ビタミンB1を摂取しましょう。発汗によって水分と塩分だけでなく、カリウムも失われます。カリウム不足は、脱水症状の原因になります。
カリウムを手軽に補給するには「バナナ」がおススメです。ほかにも「アボカド」や「納豆」にも含まれていますので、これらを冷奴などにトッピングするのも良いと思います。
クエン酸は疲労回復効果と、汗とともに流れ出たミネラルの吸収をサポートする働きがあるため、梅干しやレモン、みかんといった酸味のある食材を摂取しましょう。
また、豚肉に多く含まれているビタミンB1にも疲労回復の効果があります。玉ねぎと一緒に摂取することで吸収率を高めてくれる効果が期待できますので、調理の際に工夫してみてください。
疲れがたまっていたり、体調がすぐれない時も熱中症のリスクが高くなります。バランスの良い食事で、熱中症になりにくい身体作りをしましょう。
(協力/ケアくる)
齋木 拓(さいき・たく) プロフィール
鍼灸師/あん摩マッサージ指圧師/柔道整復師/日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
スポーツ整形外科、会員制スパ&フィットネスクラブ等で治療や運動指導の経験を積む。アスリートからスポーツ愛好家まで、幅広い年齢層への治療やリハビリテーションを通じて、日常生活やスポーツ競技への復帰をサポートしている。 痛みや不調に合わせ「より効率的な身体の使い方」ができるよう、鍼灸の東洋医学的視点からセルフケアやエクササイズ、食事にまで及ぶ総合的なコンディショニングを身上とする。https://carecle.com/detail/201 クリニックオフィシャルサイト:http://www.loople.jp/
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