2013年、話題の最新ドライバーを試打検証！

各メーカーが“やさしさ”を押し出してきた

【GDO】今回は、2013年に人気が出そうなドライバーを揃えて試打していただきました。アベレージ向けとアスリート向けを問わずに計8モデルありましたが、全体的にはどんな印象を持ちましたか？

【市川】どのモデルも、それなりに打ててしまえるのが印象的でした。平均点が高いというか、ひと昔前と比べると、ずいぶんやさしくなったように思います。

【木曽】球が上がりづらいモデルなどはありましたが、難しすぎて手に負えないモデルは少なかったですね。クラブの重量やシャフトの硬さで手強さを感じるものはありましたが、どうやっても右にしか飛んでいないような、そういった類のクラブはありませんでした。

【市川】ドライバーをできるだけ簡単に打たせようという、各メーカーの意図が感じられましたよね。“やさしさ”にはメーカーによって違いがあって、例えばテーラーメイドの「R1」は、アスリート向けのモデルにしては直進性が高いし、「Xドライブ 709 D450」は、球のつかまりが良くなっていました。

【木曽】「Xドライブ 709 D430」は、球がまったく上がらなかったモデルです。ロフトを10.5度にしても、おそらく厳しそうでしたね。でも、「R1」なら調整機能で大幅にロフトを変えられるので大丈夫かも知れません。ロフト選びで買い間違える失敗がないので、そういった意味では便利な機能ですよね（笑）。

【市川】ナイキもこのモデルから、ロフトを調整できる機能が付きましたよね。選ぶのはシャフトの硬さだけなので、この2つのモデルは迷わずに買いやすい（笑）。ゴルフクラブにはどうしても個体差があるのですが、それを自分好みに合わせられるのも調整機能付きクラブの長所です。通販でも買いやすいですよね。

【木曽】ナイキの「VR_Sコバート」は、比較的ボールも上がりやすく、個人的に打ちやすく感じたモデルです。赤いヘッドでソールに大きな窪みがあり、見た目はかなり派手ですが、性能はオーソドックスな感じ。シャフトも軽量で振りやすかったです。

【市川】色やデザインに目を奪われがちですが、「VR_Sコバート」はヘッドのシェイプもキレイで、とても構えやすいですよね。今回のモデルのなかで木曽さんが買うとすれば、「VR_Sコバート」ですか？

【木曽】ちょっとデザインが若すぎて、考えちゃいますね。20代のゴルファーには似合いそうですけど、私にはちょっと・・・。興味があるのは、ヤマハの「RMX」です。芯に当たると一発の飛びが得られそうな印象がありました。市川さんは、どうですか？

【市川】気になったのは、キャロウェイの「RAZR FIT XTREME」。前のモデルよりもかなり打ちやすくなっていて、進化を感じた1本です。国産メーカーのモデルに近くなった印象を持ちました。スリクソンみたいな雰囲気です。

【木曽】国産メーカーのクラブは、やはりヘッド形状がオーソドックスで構えやすいですよね。今回のキャロウェイは打感がいいし、ヘッド形状もオーソドックスな顔つき。ただ、操作性が良すぎて私には少し難しく感じました。

【市川】構えやすいヘッドで球が曲がりづらいのは、ダントツで「ゼクシオ・フォージド」。もし、自分が競技で使うならこのクラブです。デザイン的には面白みがないですけどね（笑）。

【木曽】テーラーメイド、タイトリスト、ピンの海外メーカーは、ヘッド形状も独特です。けれど、やはり曲がりづらい印象がありました。

【市川】「913D2」は、曲がりが少なくて安定感がありましたね。アスリート向けとは思えないほど簡単で驚きました。ピンの「G25」は、かなり独創的なクラブ。高弾道でバカーンと落ちてこない放物線の弾道は、このクラブでした打てないと思います。いかにも飛んでそうでしたねー。買うとしたら、コレかな。叩いていけそうだし、打っていて面白そうだったので。

【木曽】「G25」は、ヘッドがとても大きく見えますよね。個人的には、つや消しのヘッドが好きじゃないのですが、構えてみても打ってみても、やさしさは大いに感じられました。タイトリストは、上級者向けというイメージがあって、私は名前負けして打ちこなせなかった感じです（笑）。

【GDO】ヘッドに関しては、アベレージ向けとアスリート向けの差がどんどんなくなってきているようですね。球の上がりやすさ、シャフトの重さや硬さがモデル選びのポイントになりそうです。今回はどうもありがとうございました！