最新シャフトの飛距離をチェック！

試打を終えて・・・座談会「動くタイプと、おとなしいタイプ。好みはゴルファー次第」

最新のシャフト性能を調べるため、飛距離の三要素である初速、打出角、スピン量をチェック！

【GDO】最新6モデルのシャフトを試打していただきましたが、全体的にはどんな感想を持ちましたか？

【和田】しなる部分がはっきりしているモデルと、そうでないもの。2つの系統に分けられたと思います。それによってゴルファーに合う、合わないが出てくるように感じました。

【上條】シャフトの先端部分が動くか動かないか、それがシャフト性能を特徴づけているように私は感じました。和田さんが好みのシャフトは、どんなタイプですか？

【和田】動かないタイプが好みですね。あまり動かないほうが自分が貯めたパワーをボールに伝えやすく感じるんです。先端が動くタイプのシャフトだと、自分が想定しているスイング中のヘッド軌道とは別のところを通ってしまい、どうもコンロールしづらく感じます。私は普段「ツアーAD DI」を使っているのですが、挙動でいうと、手元が少ししなって先端が硬めのタイプが好みですね。

【上條】今回試打して分かったのですが、私は和田さんとは逆で、動くタイプのシャフトが好みのようです。試打したなかでは、「ツアーAD GT」がいちばん好感触でした。シャフト先端が動いて球をつかまえてくれるし、よく飛んでいました。

【和田】「ツアーAD GT」は、昔流行した「スピーダー 661」みたいな雰囲気ですよね。私はドローヒッターなので、インテンショナルにフェードも打てるシャフトがいいのですが、その点で「ツアーAD GT」は球のつかまりが良すぎてNGです。「ATTAS 4U」も挙動が独特で面白いシャフトですが、コントロールしづらくて球が揃わなかったですね。

【上條】和田さん好みのモデルというと、今回のなかでは「ディアマナ B」や「ランバックス タイプS」でしょうか。

【和田】その2つは感触が良かったです。「ランバックス タイプS」は、しなりを感じるし、ムチのような感触もあるのですが、中折れ感がなくてしっかりしたタイプ。「ディアマナ B」は動かないけれども、活躍してくれるタイプのシャフトでした。コントロールして振りやすく感じましたね。

【上條】そういった動かないタイプのシャフトは、私にはどれも硬めに感じてしまいました。「レジオ フォーミュラ」や「プロジェクトX PXv」も動きの少ないモデルでしたが、少し硬く感じましたし。私のヘッドスピードだと、シャフトを動かしきれていないような感覚でした。

【和田】上條さんは、先端が動くタイプのほうがしなりも感じやすいんでしょうね。「レジオ フォーミュラ」や「プロジェクトX PXv」は、どちらも挙動にクセのないタイプ。余計な動きがないので、フレックスさえ合えば万人受けしそうでした。この2つは、フェアウェイウッドに使うと良さそうなシャフトでした。

【上條】その対極にあったのが、「ATTAS 4U」じゃないでしょうか？動きのあるタイプですが、どうも私にはタイミングが合わなかったです。

【和田】「ATTAS 4U」は動きが激しいので、ゴルファーによって好みがはっきり出そうなシャフトですね。私の場合、計測値では、いちばん飛距離が出ていたのが「ATTAS 4U」でした。

【上條】中調子や先調子など、メーカーのカタログで表記されているキックポイントだけでは、自分のスイングに合うかどうかを判断しづらくなったように思いせんか？

【和田】そうですよね。いろんなシャフトが発売されて選択肢が多くなった反面、分かりづらくなったと言えます。それにシャフト選びは、飛距離が出るかどうかの結果だけではなくて、自分のフィーリングと合うかどうかが大切だと思うんです。

【上條】今回試打させてもらって、私はとても勉強になりました（笑）。結局は、自分で振ってみないと分からないんですよね。

【和田】ヘッドとの相性があるのも、シャフト選びの難しいところです。もしシャフトを試打するなら、購入予定のヘッドやリシャフトを予定しているヘッドに装着されたものを試打するのが好ましいでしょうね。リシャフトに失敗すると、お財布的にけっこう痛いですから（笑）。

【GDO】そういったシャフト試打の機会を見つけるのは難しいですよね・・・。でも、お二人の今回のレビューは、十分に読者の参考になると思いますよ！