《2025年》ドライバー部門アクセス数ランキング/テーラーvsキャロに割って入った新王座
テーラーvsキャロの構図に「待った」をかけたのは!?
GDOギアカタログでアクセス数が多かったモデルをランキング形式で発表する年末恒例企画はパター部門、アイアン部門、FW部門に続いて、ドライバーが大トリを飾る。おととしのNo.1は「パラダイム」、昨年は「Qi10 MAX」と、長らくキャロウェイvsテーラーメイドの構図が続いてきた。今年はライバル関係に割って入るメーカーが現れるのか!?
■第10位:Qi35 MAX ドライバー
第10位にランクインしたのは、テーラーメイド「Qi35 MAX ドライバー」。上下左右の慣性モーメント値“10K”を維持しながら、フェース面上の重心位置を低くしたことで低スピンで飛ばせる打点エリアが拡大した25年モデル。連載コーナー「新製品レポ」のアスリートゴルファー代表コウタロウは、「フェースの下目で当たってもスピン量は2500回転前後。他社のMAX系よりスピン量は少ない」と感想を述べた。
■第9位:タイトリスト GT1 ドライバー
第9位は高初速と直進性を重視した設計で、打点のバラつきに強い「GT1 ドライバー」。タイトリストらしい端正なヘッド形状でありながら、飛距離アップと高弾道を実現する超軽量ウエート設計でツアープロも実戦に投入した。プロ4年目のシーズンを過ごした米澤蓮も開幕戦で今作を使用し、「フィーリングで言ったら、4年間で一番ハマった」と絶賛。「自分のスイングを変えながらクラブを探してきたが、やっと技術と道具がフィットした」と、自信に満ちあふれていた。
■第8位:ピン G430 MAX ドライバー
第8位には、直進性と再現性の高さに定評のあるピン「G430 MAX ドライバー」がランクイン。今作を含む発売当時(22年秋)のモデルの傾向を解説した「マトリックス図」では、クラブフィッター三田貴史氏がつかまり具合をちょうど真ん中のニュートラル性能と判断。兄弟モデル「SFT」は、よりスピン量が多めでつかまりやすく、「LST」はスピン量少なめでつかまり抑えめと、シリーズのバランスの良さが目立った。
■第7位:テーラーメイド Qi10 MAX ドライバー
第7位はやさしさの世界基準“10K”を提唱したテーラーメイド「Qi10 MAX ドライバー」。高慣性モーメント設計による直進性とやさしさが際立つモデルで、スイングに自信のないユーザーでも結果が出やすいのが魅力。連載コーナー「三者三様」の西川みさとプロは、「顔の安心感という部分で強みに感じる人は多い。同社のテクノロジーは気になっていたけれど、特有の見た目(シャープで小ぶりな三角形状)に苦手意識を持っていた人に、ぜひ手に取っていただきたい」と語った。
■第6位:キャロウェイ ELYTE ドライバー
第6位にランクインしたのは、キャロウェイ「ELYTE ドライバー」。新採用「Ai 10x フェース」によって、前作「パラダイム Ai スモーク MAX」での弾道補正ポイントを10倍(同社比)にアップさせた25年モデル。ネーミングは飛距離と寛容性が“エリート領域”に到したという意味が込められ、カラーリングの緑は2本の柱(ジェイルブレイクテクノロジー)を初搭載した17年発売「GBB エピック」を彷彿とさせる。発売当初、“エピックの再来”として大々的にプロモーションが展開された。
■第5位:キャロウェイ ELYTE X ドライバー
第5位は、第6位に続いてキャロウェイ同シリーズから「ELYTE X ドライバー」が登場。「ELYTE」コアよりつかまり性能を重視したドローバイアス設計で、スライスに悩むゴルファーから高い評価を獲得した。従来「X」の付くモデルはやさしさ重視というイメージが強かったが、石川遼をはじめとしたプロも使用し、中上級者からの関心も集まった。石川が選んだ理由に「ずば抜けたやさしさ」を挙げた点からも、ツアーでの着目点の変化が表れている。
■第4位:タイトリスト GT2 ドライバー
第4位にはタイトリストから「GT2 ドライバー」がランクイン。操作性と安定性のバランスに優れ、叩いても左に行きにくい強弾道が魅力のモデルが昨年7位からジャンアップした。今季「バンテリン東海クラシック」で初Vを遂げた下家秀琉は、「個体差はあるが、良い顔でつかまり系の顔がいい」とロフト9度を使用。シャフト「Tour AD CQ(重さ60g台、硬さTX)」と組み合わせている。
■第3位:テーラーメイド Qi10 ドライバー
ベスト3に食い込んだのは、テーラーメイドから24年モデルの「Qi10 ドライバー」。今年5月「全米プロ」開幕前にロリー・マキロイ(北アイルランド)が使用していたヘッドが、反発係数の抜き打ち検査で不適合と判明。次戦「カナディアンオープン」では「Qi35」を44.625インチと短くしてプレーし、翌週の「全米オープン」では再び今作に戻すなど、目まぐるしいクラブスイッチが繰り返された。
■第2位:テーラーメイド Qi35 ドライバー
第3位に続き、テーラーメイドから「Qi35 ドライバー」が第2位。同社の昨年&今年のコアモデルが上位ランクを果たした。最新ドライバーを一斉研究した「東五反田ギア総研」では、クラブ設計家・松吉宗之氏が計測値から「一般の人がやさしく打てる、また仮に正しいスイングでなくても、真っすぐいくことを念頭に設計されたモデル」と解説。「浅重心でも難しくならず真っすぐ打てるため、フェースをスクエアにインパクトできる上級者には扱いやすい」と分析した。
■第1位:ピン G440 MAX ドライバー
キャロウェイの返り咲きも、テーラーメイドの連覇も阻んだのは、ピン「G440 MAX ドライバー」。高慣性モーメントによる圧倒的な直進性と安定感が、幅広いユーザー層から支持を得た。平均スコア73~82の上級者からは「今までにない高弾道で飛距離性能も満足」、93~100の中級者は「ミスへの許容値は高くコースで貢献してくれる」、101~110のゴルファーは「ひどいスライスで悩んでいたが、今作で大分抑えられた」と、それぞれのレベルで購入後の“喜び”の声が口コミ欄に並ぶ。