「Qi」も「Ai」もいいけど…気になる「ステルス2」&「パラダイム」の中古価格は?
2024年も年明け早々、新製品の発表が続いている。中でもテーラーメイド「Qi10」、キャロウェイ「パラダイム Ai スモーク」両シリーズの注目が高い。ニューモデルの登場は別の意味でも待望で、23年発売の前作「ステルス2」、「パラダイム」の値下がりが期待できる。現在の中古市場を眺めてみよう。
前作は例年よりも早く低価格に
例年なら、新作発表直前にマークダウンと言われる前作の値下げが行われる。しかし、2020年のコロナ需要から市場規模が一時的に拡大した影響もあり、今季は在庫過多のタイミングで、両社とも例年より2カ月近く早く新品商品のマークダウンを行った。それに伴い中古販売価格も下がるため、狙っていたモデルがあるゴルファーには朗報だ。
「ステルス2」の今は? 4万円を切る価格で見つかる
カーボンフェースを搭載して大ヒットした初代「ステルス」シリーズ(2022年)のドライバーは、飛距離性能の高さで評判になったが、一方でつかまりにくい、難しいという声もあった。2代目「ステルス2」は、つかまりと寛容性を大幅に改善。中でも一番つかまりが良いと言われるのが「ステルス2 HD」で4万円を切る価格で見つかるが、在庫数は少ない。
スタンダードモデルの「ステルス2」は、つかまりを抑えたアスリート仕様で個人的にはスライスに悩むゴルファーにはオススメしない。ただし価格は同じく4万円を切り、カスタムシャフトやリシャフトしてある在庫が多いのが魅力。最もアスリート向けなのは「ステルス2 プラス」で、米ツアーや国内ツアーで人気を博したモデル。低スピン弾道が打ちやすくコントロール性が高い。こちらも在庫数が少なく4万円台後半が相場だ。
「パラダイム」の今は? モデルによって価格に違いが
Ai設計のフェースと360度カーボンシャーシで、高い飛距離性能が話題となった「パラダイム」。スライスに悩むアベレージゴルファーやヘッドスピードが落ちてきたシニアには「パラダイム MAX FAST」を提案したい。ある程度のヘッドスピードがあり、可変スリーブ付きでつかまりが良いモデルを求めるなら「パラダイム X」がオススメ。「パラダイム」は、低スピン弾道が魅力でアスリート志向のゴルファーも使える仕様。この3つのモデルはどれも3万5000円前後からが相場だ。
多くの契約外プロもツアーで使った「パラダイム トリプルダイヤモンド」は中古人気が高い。プロ使用率の高さと“一発の飛び”が人気の秘密だろう。装着されているシャフトにもよるが、5万円台で見つかればラッキーと言う感じだ。
フェアウェイウッドをオススメしたいが…
両社はフェアウェイウッドにも定評がある。テーラーメイド「ステルス2」は、ヘッドサイズが標準的でニュートラルで扱いやすく、ロフトバリエーションも5種類と豊富だ。ヘッドサイズを大きくして、ボールの上がりやすさとつかまりを重視した「ステルス2 HD」とも、どちらも在庫量が多く2万円台前半から。アスリート向けの「ステルス2 プラス」はチタンヘッドでかなりの低重心モデル。ロフトバリエーションも2種類と限られている。在庫は少なめだが4万円台前半から見つかるだろう。
キャロウェイの「パラダイム」は打点のブレに強い。ロフトバリエーションも7種類あり、圧倒的なラインアップの多さが魅力。番手によって素材が違い、#3、#3HLは可変スリーブ搭載と凝っている。「パラダイム X」、軽量化された「パラダイム MAX FAST」と、どのモデルも2万円台後半から見つかるだろう。限定発売だったアスリート向け「パラダイム トリプルダイヤモンド」はレア。装着シャフトによるが3万円台後半が相場だ。
フェアウェイウッドはドライバーに比べて値段がやや落ちにくいので、さらに1モデル前の「ステルス」や「ローグST」も選択肢に入れたい。
ユーテリティはどうだ? セットで揃えたくなる
テーラーメイド「ステルス2 レスキュー」は、飛距離性能につかまりの良さをプラス。初代ステルスよりもロフトバリエーションが増え、番手違いでそろえて使いたくなる。「ステルス2 HD レスキュー」はさらにつかまりが良い。ロフトバリエーションは4種類、ただヘッドスピードが速いゴルファーだと左のミスが気になるかも。両モデルとも2万円前後で見つかる。ハードヒッター向けの「ステルス2 プラス レスキュー」は、在庫数が少なく2万5000円前後だ。
キャロウェイ「パラダイム ユーティリティ」は直進性と寛容性が高い。ロフトバリエーションは4種類と少なめだが、可変スリーブがついているので微調整できる。2万円台前半が相場。「パラダイム X ユーティリティ」は販売店を限定していたためにレアで3万円前後。「右のミスは絶対にイヤ!」という人には「パラダイム MAX FAST ユーティリティ」がオススメ。こちらは2万円台前半から見つかるだろう。
「ステルス2」と「パラダイム」を比較すると、「パラダイム」のほうが、わずかに高値で推移しているようだ。両社とも新製品の下馬評は高いが、最新テクノロジーの恩恵をどれだけ多くの人が受けられるかは未知数。状態の良い中古品を安くゲットするチャンスだからこそ、装着シャフトなどを吟味して、納得の一本を見つけよう。(文・田島基晴)
田島基晴 プロフィール
1963年生まれ。ゴルフギア好きが高じて、地元広島に中古ショップ「レプトン」のゴルフ部門を設立。現在は店舗で得たギア知識を活かし、ゴルフライターとして活躍。YouTube動画の企画編集やブログ執筆など活動は多岐にわたる。
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