注目クラブ目白押しの2020年秋モデルを比較! 新作ドライバーのマトリックス図を大公開
2020年秋の新作ドライバーが出そろってきた。今回は、話題のピン「G425 シリーズ」や、松山英樹が使用する住友ゴム工業の「スリクソン ZX シリーズ」など8社15本のヘッド性能を調査。レッスンスクール「ゴルフテック」の三田貴史コーチが作成したマトリックス図とともに、今秋モデルの傾向を紹介する。(※可変ウェイトモデルはニュートラルの状態に設定)
最新モデルの性能は2タイプに集中
縦軸は「バックスピン量」で、上に行くほどスピン量が多くなり、下に行くほど少なくなる。横軸は「球のつかまり」で、左に行くほどつかまりが良く、右に行くほど抑えられた性能となる。比較の参考として、GDOゴルフショップで2019年の販売数トップだったピン「G410 PLUS ドライバー」と、20年上半期トップのテーラーメイド「SIM MAX ドライバー」の2モデルも加えた。
図が示す通り、この秋の傾向として(1)つかまり具合がニュートラル=フェース上の重心位置がセンターに近いモデルと、(2)左上のつかまりがよく、バックスピン量が多いモデルに集中していることが分かる。
(1)の傾向について、三田コーチは「昨年の人気クラブだったピン『G410』の影響もあるかも知れません。『G410』は高い慣性モーメント(以下MOI)が特徴的なクラブですが、国内メーカーを中心に、MOIが高いモデルが増えました」と指摘する。
MOIが高いヘッドは重心距離(シャフト軸線から重心までの距離)が長く、フェース上の重心点がセンターに寄る設計となるため、ニュートラルなつかまりに近づく。「どのクラブも高MOI設計でミスに強く、“曲がらない”性能になってきた印象です」という。
一方で、(2)の左上に位置するクラブ群は、つかまりの良さとともに打ち出し角も高くなり、球が上がりやすいモデルとなっている。(1)のクラブではつかまり切らない、初心者やヘッドスピードが遅い人向けのクラブと言えるだろう。