ありがとうヤマハ!「ずっと好きだったんだぜ」の思いを中古市場で爆発させる

ありがとうヤマハ!「ずっと好きだったんだぜ」その気持ちを中古市場で爆発させる
ゴルフ用品事業から撤退するヤマハでおススメの中古モデルは

ヤマハがゴルフ用品事業から撤退する。このニュースを聞いて、驚きよりも先に「嫌な予感が当たってしまった」と思った業界人は少なくない。真面目に、愚直にゴルフクラブを作り続けてきたメーカーの撤退という節目を迎えたいま、中古市場に眠る掘り出し物をピックアップする。

歴代賞金王 こだわり強めのツアープロと契約

ヤマハはツアープロとのクラブ使用契約にこだわり、長い間、谷口徹藤田寛之という二枚看板を抱えた。両選手ともこだわりが強く、一度気に入ったクラブを長く使うタイプのプレーヤー。1Wは「インプレスX425V」(2007年)、「インプレスRMXツアーモデル」(2013年)などを長期間にわたって使用した。その後、賞金王の座に就いた今平周吾も「RMX 116」(2015年)を使い続けた選手で、歴代の新作クラブはなかなかツアーで定着しないケースもあった。

しかし、筆者のヤマハの1W購入率は非常に高かった。同社のクラブは「アスリート向けモデルであっても、アマチュアが扱いやすい要素を入れる」という優等生的こだわりを感じるものばかり。そこが逆にトッププロには少し物足りなかったのかも…と推察している。

飛び系アイアンは作れても、飛び系ドライバーは…

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インプレスUD+2ドライバー(2020年)大胆なグースネックはスライスに効く

かつての「パワーマジック」から「インプレス」シリーズを展開したヤマハはその後、インプレスシリーズ内でアスリート向け、アマチュア向け、さらにやさしいアベレージ向けをラインアップした。2015年以降、インプレスはアマチュア&アベレージ向け、RMXはプロ&上級者向けという位置づけになった。

飛び系アイアンの「インプレスRMX UD+2」、「インプレスUD+2」は一世を風靡した。だが、ロフトを少なくして、クラブ長を伸ばせば飛距離アップが可能なアイアンとは違い、1Wはそうはいかない。ウッド類はアイアンと同じくらいヒットしたとは言い難い。

“やさしさ重視”のオススメは

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谷口徹が替えられなかった インプレスRMX ツアーモデル(2013年)

ヤマハのドライバーはシリーズによって“尖った”モデルが多い。まずは慣性モーメント値でルールギリギリに挑戦したモデルを紹介しよう。「RMX 220」(2019年)は1万円台前半で見つかる。「RMX VD59」(2021年)は1万円台中盤、「RMX VD/X」(2023年)は、アスリート向けモデルであるRMXで寛容性を打ち出したのが面白いヘッドで、2万円前後だろう。

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ルール制限ギリギリの慣性モーメントに挑戦した「RMX VD 59」(2022年)。「59」はルール値の5900から取られた

慣性モーメントが大きいとヘッドを開閉しにくく、フェースが一度開くと右プッシュなどのミスが出やすくなる。それを補うために、フェースプログレッション(以下FP)を小さく、わずかにグースがつくようにすることでつかまりの向上を目指した。スライスとミスヒットに悩むゴルファーにとって非常にありがたい。

スライスにもっと苦しむゴルファーには、歴代の「インプレスUD+2」がオススメだ。ただし、“顔”という点では慣れが必要。重量が軽いのでハードヒッターには向かない。2021年モデルなら1万円台中盤で見つかるだろう。

レーシングカーのようなアスリートモデル

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藤田寛之が昨年使用していたRMX116

プロ、上級者向けへのオススメは、先述した「RMX 116」(2015年)に尽きる。今平は2017年に契約を結んでから9シーズン使い続け、藤田はなんと米シニアツアーに参戦した昨年から握り始めた。女子でも有村智恵が愛用した。重心距離が短く、重心深度が浅いため操作性が高く、低スピンを実現。構えやすい形状で、イマドキの高慣性モーメントの1Wとは真逆の特性を持つ。

筆者は谷口が替えられなかった「インプレスRMXツアーモデル」(2013年)を推す。特性自体は「RMX 116」に非常に近いが、小ぶりで美しいヘッド形状と分厚い打感がたまらない。いまだに手放せず、所有している。どちらも1万円前後で手に入る。最近のミニドライバーを打ちやすく感じているゴルファーは一度、試してみるといいだろう。

集大成…最新モデルも見逃すな

筆者は「インプレス ドライブスターTYPE/ S」(2024年)と「RMX DD-1」(2025年)という最新モデルを推薦する。どちらもカーボンフェースで軽快な打感とボール初速の速さが魅力だ。ちなみに、どちらも所有している。ミスヒットにも強く、構えやすいヘッド形状。アマチュアが安定して飛ばせる。前者は3万円台前半、後者は5万円台前半。

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2024年インプレスドライブスターからカーボンフェースに挑戦

ちなみに、ツアープロが愛した「RMX 116」、「インプレスRMXツアーモデル」は、シャフトを短くしてティショット専用のミニドライバーのように使うのは面白いと思う。

ヤマハのクラブ開発を一言で表現すると「真面目」だ。仕上げも美しく、打音、打感にもこだわったクラブが多い。ただ、ゴルファーへの愛というべき、ちょっとした親切(FPを小さくするなど)がブランディングと合わなかったり、伝わりにくかったりしたケースもあった気がする。ヤマハはシャフトのない、ヘッドだけの販売にも挑戦した。ゴルファーは歓迎したが販売店にとっては売りにくい企画でもあった。

しかし、そんなチャレンジ精神旺盛だったヤマハのクラブには「ずっと好きだったんだぜ」と伝えたい。だからこそ今、製品のクオリティが高いにも関わらず、中古価格が割安な同社のクラブは推せる。次回はアイアン編をお送りする。(文・田島基晴)

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田島基晴 プロフィール

1963年生まれ。ゴルフギア好きが高じて、地元広島に中古ショップ「レプトン」のゴルフ部門を設立。現在は店舗で得たギア知識を活かし、ゴルフライターとして活躍。YouTube動画の企画編集やブログ執筆など活動は多岐にわたる。

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