「QUANTUM」が出た今こそ…中古で「EPIC→ROGUE→PARADYM→ELYTE」名機を振り返る/キャロウェイ編
キャロウェイの新作「クアンタム」シリーズが発表された。ドライバー(1W)は5モデルもあり、そのうちツアーモデルが2種類と気合いを感じる。ギアマニアの目はツアーモデル(トリプルダイヤモンド、トリプルダイヤモンドMAX)に行きがちだが、今回はスタンダードモデルをクローズアップして掘り下げたい。
名前が行ったり来たり…複雑なキャロウェイの歴史
キャロウェイのシリーズはもともとあった商品名を数年後にアップデートするケースが多々ある。2017年はフェースとクラウンをジェイルブレイクという2本の棒で繋いだ「GBBエピック」(GBBはグレートビッグバーサの略)を発売。2018年には「ローグ」、フェース開発にAIを積極活用した2019年のモデルは「エピック フラッシュ」となった。
翌年2020年はオレンジ色を大胆に配置した「マーベリック」が登場。2021年は「エピック MAX」、2022年に「ローグST」として再来した。慣性モーメントアップにも注力し、2023年「パラダイム」から360度カーボンシャーシを使った最適な重量配分にこだわる。
2024年「パラダイムAiスモーク」はジェイルブレイクをなくし、Aiフェースをさらに進化。2025年「エリート」はチタンによるAiフェースの最高峰を実現した。最新作の「クアンタム(QUANTUM)」はチタンとポリマー樹脂、カーボンの三層構造による「TRI-FORCEフェース」で飛距離と方向性向上を狙った。
歴代スタンダードモデルをオススメしたい理由
各シリーズのサブゼロ、トリプルダイヤモンド(◆◆◆)といったツアーモデルは操作性に優れる。重心位置や慣性モーメントはどのモデルも大きな差がない。クラブの進化を堪能したければスタンダードモデルを選ぶのがベストだ。
同社はフェースとボディのテクノロジー開発に熱心な印象を受ける。しかし、深い重心位置、大きな慣性モーメント、それでいてスピン量を少なくするための低重心といった、飛距離と方向性に対する基本的なアプローチを怠らないのがキャロウェイの1Wの魅力だろう。
1万円前後で手に入る入門用ドライバー
「GBBエピック」、「ローグ」、「エピック フラッシュ」のスタンダードモデルはそれぞれ、可変スリーブではなく接着式ネックの「STAR」というもの。欧米のゴルファーに比べ日本のゴルファーはロフト角やライ角をいじる頻度が少ないため、“カチャカチャ”ではなかったと聞いたことがある。中古価格は現在1万円以下。シャフトがマッチすればコスパは高い。
STARはヘッド重量が190g台前半と軽めで、ヘッドスピードが速くなくても扱いやすい。「マーベリック」、「マーベリック MAX」等は1万円台前半。最近の1Wに比べミスヒットに対して少し弱いかな? という印象だが、ビギナーにはなんの問題もない。
筆者のオススメは「GBBエピック フォージド」。日本限定モデルでフルチタン。しっかりとした打感でフェースにボールが乗る感覚が楽しめる、ニュートラルな逸品だ。こちらも1万円前後で見つかる。
2万円以下でも見劣りしない性能
「エピック MAX」は隠れた名機だと思う。慣性モーメントも最大級でミスヒットに強く、つかまりも悪くない。オートマチックに飛ばせる感触がある。
一発の飛びを求めるなら低スピンモデルの「エピック MAX LS」、「エピック SPEED」などもお求めやすい。「ローグST MAX」、「ローグST MAX D」「ローグST MAX LS」は、3モデルとも慣性モーメントも最大級で、ニュートラルなMAX、球のつかまりを補ったMAX D、低スピンなのに難しくないMAX LSと性格が異なる。1万円台でも見つかるようになってきたので、強くオススメしたい。
予算3万円台なら選び放題?
「パラダイム」は大きな慣性モーメント、扱いやすい重心位置、芯が広いAiフェース…と弱点がない。つかまりを求めるなら「パラダイム X」をチョイスしよう。どちらも2万円台前半で見つかるようになってきた。
ニュートラルな「パラダイムAiスモークMAX」、つかまる「パラダイムAiスモーク MAX D」はさらに進化。ヘッド重量も200gを切り、扱いやすさが増した。こちらは3万円を切り始めてきた。
前作「エリート」、「エリート X」(2025年)も同じくらいの価格。特に「エリート X」は、キャロウェイ史上最大の慣性モーメントと最も深い重心位置により、過去モデルでやさしさは最大級と言える。2025年シーズンは石川遼も愛用。すでに3万円台前半となった。
筆者はクアンタムの5モデルをすべて試打した。やはりツアーモデルのトリプルダイヤモンドがカッコイイが、毎回スタンダードモデルの性能に驚く。色使いも今回は渋い! 多くのゴルファーはトリプルダイヤモンドという言葉に弱いようで、スタンダードモデルと比較するとかなりの価格差があるのも事実。中古ショップに行く際、思い出して欲しい。(文・田島基晴)
田島基晴 プロフィール
1963年生まれ。ゴルフギア好きが高じて、地元広島に中古ショップ「レプトン」のゴルフ部門を設立。現在は店舗で得たギア知識を活かし、ゴルフライターとして活躍。YouTube動画の企画編集やブログ執筆など活動は多岐にわたる。